ヘタクソな土器、投げやりな土偶、作りかけでやめた木工品…失敗作が楽しい縄文展に行ってきた。

コロナ感染者もだいぶ減ってきたので、今のすきにと両国の大江戸博物館で開催中の縄文展に行ってきたのですよ。

「縄文2021―東京に生きた縄文人―」
https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/s-exhibition/special/32188/jomon2021/

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東京各地の、縄文時代の遺跡から出土した土器や石器を集めたもので、東京の地名はイマイチ分かっていなくても、なんとなく「真ん中らへんだな」とか「奥多摩に近い山のほうだな」とか「そういや町田って東京だったのか…神奈川との境目か…」くらいわかればいけるかと。
縄文時代の遺物って東京近辺から出土することが多いんですよ、特に後期は人口比が関東に偏っていたので。西の方はあんまり大きな集落がない。おそらく気候的にも資源的にも、関東が住みやすかったんだろうなと…。

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で、遺跡はいっぱいあるわりに、出土品を溜め込むだけ溜め込んで、一般公開って限られてるんですよね。
今回はメジャーどころの博物館で色んなものを公開してて珍しいなって思った。

なんといってもですね。
あんまり上手じゃないのがいっぱいあるんですよ。このへんとか。

へt…味がありますね!!
(小学生の図工の時間の粘土細工にも似た趣。)

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ただ、一級品もあるんですよ。
この辺りとか芸術性がすごい。土器づくりの集落があったらしく、そこで作られていた熟練職人の作と思われるんだとか。ただ、同時に歪んだやつや、焼かずに放置されたもの、失敗してそうなものなども出土していて、職人の腕には差があったんだな、ということがよく分かる。

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作りかけて放置された石器や、削ってる途中で力つきたらしい木材など失敗作や未完成の品も敢えて展示してるのがよい。人間味があるというか。一級品ばかり並べられると、なんかこう、縄文時代の本質が見えてこない気がする。

それと、今回、土偶がいっぱい並んでるの見てて気がついたんですよ…
作り手に、明らかにおっぱい聖人がいる。

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見て下さい…この美乳…。
顔も足もないけど胸だけは、胸の形だけはめちゃくちゃ手をかけて、美しく仕上げている…。

貧乳志向の強い土偶の中にも巨乳志向の品があるということ、これすなわち当時の性的指向にも個人差があったということであり、当時生きた人々をリアルに想像することやぶさかではないわけです(真顔
いや、これはいいものですよ。いいおっぱいです。

あとはタグのせいで無印良品の自然派素材ウェアと化してる縄文時代ファッションとかもおすすめ!


土器や石器がいっぱい並んでて楽しいので、そういうの好きな人にはオススメのイベントです。


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石器コーナーに資料があったんだけど、「当時の弓矢は20mくらいまでしか届かない、しかも20mだと殺傷力が低くて獲物を倒せない」らしい。鹿とか野鳥とかだと逃げちゃう距離。

なので殺傷力を保持したままだと10mくらいまで近づかないとダメで、獲物に逃げられてしまうので、弓だけで狩りをすることは不可能だったんだとか。
槍なら殺傷力が高いけど2mくらいまで、その距離でイノシシやクマと戦うのは危険。槍投器があれば40mまで飛距離を伸ばせてしかも殺傷能力が保たれるけど、日本では見つかっておらず、そもそも森林では使えない平地向けの道具。

だから日本では、狩りの際に落とし穴や柵で追い込む戦略しか取れなかったのでは…という話。

これは、なるほどなぁと思った。
むしろ逆に、日本以外の地域の狩猟民はどうしていたんだろう。ヨーロッパの古代人はどうやって鹿狩ってたのか。今度ちょっと調べてみようと思う。