知られざる縄文時代の美「縄文美術館」

縄文時の写真集なのだが、あまり見かけないタイプのものが沢山載ってて面白い。
説明は少ないが、写真が鮮明なので眺めて楽しい系の本だ。

新版 縄文美術館 - 小川 忠博, 小野 正文, 堤 隆
新版 縄文美術館 - 小川 忠博, 小野 正文, 堤 隆

たとえば、石で作った土偶、などという矛盾するようなものも出てくる。
本来は石器に使うチャートを土偶の形に割ったというお遊び品。常識にとらわれない作り方が面白い。

こんな穴あきチーズみたいな土偶もある。
何をどう表現してこうなってるのかはよく分からない。

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土器の文様も詳しく出てくるのだが、一筆書きで描かれたぐるぐる文様は、どこからはじめてどう終わっているのかがサッパリわからない。ていうかフリーハンドでこのなめらかな曲線はすごい。眺めていると目がまわってくるけど、ほれぼれと見つめてしまう。
縄文時代から、神絵師とそれ以外の並絵師の格差はすごかったんだろうなって…。

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あとこれ、ひもで仮面にくくりつけたのでは? と言われている土製の顔面パーツ。敢えて土でこれを作るところが謎。
日本は木がたくさんあるわりに、こういうの木で作らないんだな? 何でだろう? とか。もしかしたら作っても腐ってしまって残らないのかもしれませんが。

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縄文時代の特徴は、とにかく文様に手が込んでることだと思う。
他の文化圏の土器で、狩猟採集の時代にここまで文様にこだわってるものはそうそう見かけない。数少ない例で思いつくところは南米。
そしてその文様も現代に通用するほど高度な美術センスの塊。この独特のデザインセンスはどこから来てるんだろうか。

他では見かけない一点物の珍しい土器なども載っているので、縄文デザインが好きな人にはオススメ。