プレートテクトニクスと大地の誕生の話「山はどうして出来るのか」

移動中に読むもんないかなって適当にポチった電子積み本を消化してた時に読んでた本。「山」がどうやって生まれてくるのか、という話が主題だが、その実は「大地がどうやって出来るのか」という話にも通じている。
プレートテクトニクスという言葉は学校で習ったし、リソスフェアとかアセノスフェアとかもなんか覚えてるからどっかで習ったはず…と思っていたのだが、実はそのへんはわりと新しい概念で、ほんの数十年前までは一般常識では無かったのだとか。

山はどうしてできるのか―ダイナミックな地球科学入門 (ブルーバックス) - 藤岡 換太郎
山はどうしてできるのか―ダイナミックな地球科学入門 (ブルーバックス) - 藤岡 換太郎

地球上の地殻と呼ばれる部分は、常に生まれては消えてゆく。
大地はマントルの上に浮かんでいて、年々少しずつ移動し続けている。これはプレートが重なる境界線上に住む日本人なら誰しも知っていて、火山や地震などによって体感している。日本ほど「プレートの境界」や「大地は常に動いている」ということを意識しながら生きている国も、そうそう無いのではないかと思う。

この本は地球規模のプレートの動きについて語っているのだが、内容をだいたい知っているのも日本人ならではなのかもしれない。というか大きな地震が起きるたびに「今回はxxプレートの境界が動いたらしい」とかニュースでも流れるくらいだし。

Screenshot_20211026-165207.png

Screenshot_20211026-205824.png

その日本を、「板しずむ国」と表現しているのがとても面白かった。
プレート=板、とすれば、世界で最も「板が沈みまくっている国」といえば、ここ日本に他ならない。
そして逆にプレートが浮かび上がる、つまり「板いづる国」はアイスランドなのだそうだ。

アイスランドには、ギャヴとかギャオとか呼ばれる「大地の裂け目」がある。
年々ちょっとずつ広がっているらしい。ちょうどここの下が「地上で最も新しい大地」なのだとか、現地の案内板に書いてあった。

ice02.jpg

ice03.jpg

ice01.jpg

そして、浮かんでいる地上には古い記憶も残されているのに、常に動き続けている海底は、たったのニ億年で全て入れ替わってしまうのだという。たったの! 海底には二億年より古い地層は無い、という理論になっているのだとか。これは知らなかった。


地球規模で大地が生まれては消えてゆくダイナミックな動きと、プレートの動きによって大地が衝突したり隆起したりして生まれる山。
そういえば、中の人がよく登っている丹沢も、伊豆半島が移動してきて日本列島にぶつかった時に出来た山なのだとか。あの山並みもまた、地球のダイナミックな変化の一部だったのだな、と思うと、なんとなく感慨深くもあり、人の一生では計り知れない長い時間をまたぐ歴史というものを思うのであった。



*面白い本ではあったが、本筋から逸れた雑学部分の記載は微妙。たとえば四国の牛の毛色の話とか…。
赤牛の県は文化圏が九州なので九州の牛をブランドにしていて、黒牛の県は本州に文化圏が近いので神戸牛とかに近い黒毛牛をブランドにしてるだけであって、別に家畜の違いと土壌の差異は関係ない。