「骨の髄まで食らい付くしてやる!」←それが出来るのは人間だから

「骨の髄まで食らい尽くす」、「骨の髄まで吸い尽くす」といった言葉がある。
骨の髄とは、骨の中心部にある柔らかい部分だ。場所や役割は医療系のサイトに出てくると思うのでそっちを見てもらうことにして…

食らったり吸ったり出来るほど骨髄があるのは、大腿骨など骨が太い部分である。そして、太い骨というのは硬い。
中にする髄を手に入れるのは、割るか切るか砕くかしなくてはならない。一般的な肉食動物は肉を切り裂くための牙はあっても、骨を噛み砕くのは無理なので、たいてい骨は食べ残していく。骨の髄を手に入れられるのは、そのための道具を持っている人間ならではなのである。

そう、実はこの言い回し、「骨の髄まで食らいす」ことが可能な人間ならではのセリフ、なのである。


髄の部分はエネルギーたっぷり高カロリーで、しかも長持ちする。食料としてかなり優秀である。
しかし骨が硬いために食べられる動物は少ない。
人類の祖先が石器を開発した動機の一つが、競争相手がいない骨髄を食べるためだったのではないか、という説もある。石器はあらゆる道具の出発点でもあるので、人類は、骨の髄を食らうために手先を器用に進化させたのかもしれないのだ。


※参考
石器で骨の髄をあらわにするところ
https://www.livescience.com/marrow-bones-prehistoric-soup-cans.html

156.PNG


というわけで、悪徳業者が被害者をとことん貪る時などに使われがちな「骨の髄まで食らいつくす」「しゃぶりつくす」は、実に人間らしい、人間ならではの行動なのだよ、という豆知識であった。

骨の中身まで食う動物、そうそういないからね…?


****
おまけ

貝塚ならぬマンモス塚。北の人類、大地に獲物の骨の山を築く
https://55096962.at.webry.info/202003/article_18.html

たぶんマンモスの骨髄も食ってた。