古代の伝説のいきもの「Serpopard」についての覚え描き

Serpopard(サーポパード)とは、古代エジプトや古代メソポタミアの古代の図柄で見られる想像上の動物。
長い首にネコ科の獣の胴体を持ち、しばしば「ヒョウの体にヘビの首を持つ」と表現される。そのため、serpent と leopard を組み合わせてこの名前が作られた。つまり現代の造語である。

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有名なナルメル王のパレットの表側(石をすりつぶすスペースのついている側)にいる、首の長い二頭がそれ。

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また、アッシュモーリアン博物館所蔵の、同時代のヒエラコンポリスから見つかっているパレットにも同様の動物がいる。

名前的にはヒョウとつけられてしまっているが、ヒョウ柄が描かれているわけでもなく、おそらくライオンのほうが近い。
ヘビに見える部分は、もしかしたら元ネタはキリンではないかと思う。伝聞で「首の長い動物がいる」という情報と、「しばしばライオンとともに見られる」という情報が合体した結果生まれたのでは? という気がする。でないと、脈絡なくここにヘビをくっつけるっていう発想は出てこないような気がする…。

この幻想動物の面白いところは、エジプトとメソポタミアでよく似たアイデアが採用されていることと、ともに時代が進むと消えてしまうデザインだということである。だいたい紀元前3,000年前後の、最大100年間くらいでしか見つからない。(もしかしたら探せばどこかにあるかもしれないが、有名どころからは見えなくなる) それは、文明の中心地から周辺へ支配領域が広がっていくことと関係しているかもしれない。おそらくどこかの段階で、この動物は実在しないと気がついたのだろう。

もしキリンが元ネタの一つだったとしたら、キリンが棲息するのはアフリカ内陸部なので、このイメージの起源はエジプト側で、エジプト→メソポタミアへの文化伝播の可能性として考えられないかなーとかちょっと思っている。