エジプトの井戸から棺発見!→井戸じゃなくて「縦穴」やで…。

えっいや、井戸なんて湿ってるとこに死者放り込むわけないでしょ。湿気は(ミイラの)お肌の大敵なのよ?!
というわけで、このニュースはそもそもの勘違いから書かれてます…。井戸じゃないです。

 × well
 〇 burial shaft

正しく書いてる記事もあるんですけどねぇ…。


井戸から2500年前の棺13基を発見、エジプト
https://www.cnn.co.jp/fringe/35159455.html

13 mysterious mummies discovered in Egyptian well
https://edition.cnn.com/travel/article/13-coffins-mummies-discovered-saqqara-egypt-scli-intl/index.html

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まーた誤訳か…って思ってたら元の記事もwellって書いちゃってるので、翻訳した人は悪くない。そのまま訳したら井戸にしかならない。でも、まず、ピラミッドのふもとに謎の井戸があることに違和感を覚えたほうが良かった。

前提知識として、burial shaftというのは棺を下ろして埋葬する縦穴のこと。古くはマスタバやピラミッドの地下でも使われていた埋葬のやり方です。こういうやつ。

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で、棺を穴の底に降ろしたら上は砂で埋めちゃいます。そうすると墓泥棒も荒らすの大変なんで、荒らし対策には墓穴を横向きに作るより縦の方がいいんですね。ヘタ打つと掘ってる人も埋まっちゃうので危険ですが。ちなみに、棺をおさめる時は、まず掘った穴に砂を満たしておいて棺を上に乗せ、砂をちょっとずつかきだして棺を「沈めて」いったんじゃないかと考えられています。それだと埋葬職人さんも腰が痛くならずに楽にお仕事できる。
で、発見した棺を吊り上げるのに、ジャッキ使って苦労してる写真が出てくるのは、穴の底に石棺が沈めてあったりすると持ち上げるのがめちゃくちゃ大変だからなんですね…。

https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-8709549/Archaeology-Egyptian-experts-unearth-13-sealed-wooden-coffins-desert-necropolis-Saqqara.html

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というわけで、謎の「井戸」の正体は、普通に埋葬用の縦穴のことですYO。
今回はたぶん、配信元が見た目で「これ井戸だろ」って感じで勘違いしたのかもしれない…。