高地に住む犬たちの遺伝子特性: 酸素ブースト

以前、チベット人をはじめとる高地に住む人類が、酸素の薄い高地に適応するため身体能力を強化する方向に進化しているらしい、という話を調べた。

チベット高地と人類の高地順応~高地の人々はいつから高地に適応したのか
https://55096962.at.webry.info/202001/article_13.html

世界三大高地と人類の高地順応~高地の人々の高度順応戦略とその代償
https://55096962.at.webry.info/202001/article_15.html

…が、よく考えてみたらチベット現地で見たの人間だけじゃなかったんだわ。
家畜も結構いたんだわ。

元からそこに住んでたものを家畜化したヤク牛はともかく、低地から連れてきてるはずの犬ってどうやって生きてたんだアレ。峠でおみやげ売りにきた子供と一緒に走ってたけど…犬って血中酸素濃度が低下しないの?

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結論:
犬も人間と同じで低酸素状態に強い遺伝子持ってました。


これはチベタン・マスチフと呼ばれる犬の研究で、高地に住むチベットオオカミとの交雑によって酸素とヘモグロビンを結びつきやすくする遺伝子を受けついでいる、というもの。人間でいうとエチオピア人に見られる変異に似た方式だろうか。これなら血中酸素濃度が落ちにくく、高地でも活動しやすくなるというわけだ。

Study details how Tibetan dog got oxygen boost
https://phys.org/news/2019-09-tibetan-dog-oxygen-boost.html

また、他の動物でも、高地に住むものは高地特有の遺伝的な変異があり、限界高度が6,000mに到達する哺乳類もいるという。
てっきり6,000m以上は鳥だけの独断場かと思ってた。一番、高度に適応できている哺乳類は、ナキウサギなのだとか。ウサギ!!

高地環境 と生体
https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho1966/36/2/36_2_71/_pdf

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実際行ってみると、高度5,000mはめちゃくちゃキツいです。人間の肺の限界を感じる。たぶん私はそれ以上ムリ。高度順応するとかしないとか以前になんか、「寝たら死にそう」感がひしひしと来る。
6,000m台までいける種族すげぇなって…哺乳類の可能性を見た気がするよ…。