シベリアの埋葬・粘土の首の中に隠された羊の骨のミステリー

シベリアの埋葬習慣というのはよく知らないのだが、テシンスク時代(Tesinsk period)の墓では、人間の頭蓋骨の上から粘土をかぶせた生首を作る習慣があったらしい。これは一度埋葬して骨だけになったものを掘り出して生首にしてまた埋葬する、再埋葬の習慣のようだ。
で、今回の話は、その中のShestakovsky という丘状の墓の中から見つかった粘土の首の中には、なぜか人間の頭蓋骨ではなく羊の頭蓋骨が収められていたのが判明したぞ、というお話。

Mystery of unique 2,100-year-old human clay head - with a ram’s skull inside
https://siberiantimes.com/science/casestudy/features/mystery-of-unique-2100-year-old-human-clay-head-found-in-ancient-crematorium-with-a-rams-skull-inside/

clay.PNG

なんだか微妙に微笑んでいるような、いかにも独特の「首」である。
時代は2,100年ほど前だから、日本でいうと縄文時代の末期くらい。場所はシベリアの中央南部、モンゴルに近いあたりだ。

clay-skull.jpg

ちなみに、この粘土の顔は、生前の顔に似ていないらしい。なんとなく顔の形にすればいいだけのようなので、なんでこんな手間のかかることをしてたのかは謎である。今回の、羊の頭蓋骨が入っていることが判明した粘土の首は、羊の頭は人間のものより小さいため、わざわざ人間の形で生首を形成するにはかなり苦労したはずだ。使ってる年度の量も多いし。使う予定だった頭蓋骨の状態が悪すぎたとか、埋めた場所が分からなくなったとか、何か事情があったのだろうが、だからって別の動物の頭蓋骨をわざわざ使わなくても良かったような気がする…。

bone4.PNG

なお参考までに、他の人間の頭蓋骨を使った本来の「粘土の首」はこんな感じらしい。
(粘土の上の方がはがれて中身が見えている)

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このへんの古代史の資料、ほとんどロシア語しかなくてググっても良く分からない。
世の中にはまだまだ、知らない埋葬習慣があるなぁ。

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似たようやつ

どうしてこうなった。猫のミイラの中身を鑑定したら3匹(の一部ずつ)入ってた…
https://55096962.at.webry.info/201911/article_9.html

見た目はイビス! 中身はネズミ! その名も古代エジプト動物ミイラ!!
https://55096962.at.webry.info/201711/article_14.html

エジプトのミイラだと、中身が想定と違うパターンはよくある。
同じようなことをシベリアの人もやってたとすれば、これはあれだきっと人類全体の習慣的な。