美術館収蔵品の映像は美術館の「著作物」なのか? ネフェルティティの胸像を巡る論争のゆくえ

著作権とは、ざっくり言うと、オリジナリティのあるのものは作った人に権利があるから勝手に使ったり改変したりしちゃだめよ、という話。作った人の死後、一定期間を経ると消滅する権利である。しかしドイツのとある美術館が、収蔵品の3,300年以上前の胸像に対してこの権利を主張し、ちょっとした論争になっている。 対象は、誰もが知る有名な古代エジ…

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ヴァイキングの墓、何故か100年越しに重ねて埋葬される。

ノルウェー中部で見つかったヴァイキングの墓が発見されたが、何故か全く同じ場所に重ねて作られており、しかも副葬品からして100年くらい離れていそうで理由が分からない、という不思議なニュースが流れていた。埋葬の形式は舟の中に遺体を横たえて舟ごと埋める舟葬で、単体であればよくある埋葬方法なのだが…。 Mysterious Viking …

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メソポタミア史にひっそり入っている「バジ王朝」について軽くまとめた

メソポタミア史にひっそり入っている「バジ王朝」って何者? っていう話 初心者向けのざっくりした歴史年表だとわりとはしょられてることもある「バジ王朝」。マイナーな王朝も調べてみると案外面白そうなネタがあったりするので、とりあえず調べてまとめておくことにした。 バジ(Bazi)王朝は中期バビロニアの王朝で、通称としてバビロン第6…

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冥界神の街、クタ市の資料を集めた

イナンナ(イシュタル)の街ウルクはわりとよく見かけるんだけど、エレシュキガルの街クタってあんま出てこないよね…。 というわけで、ちょっと探しに行ってみたら、なんか資料見かけない理由が分かったぞ。  発掘したけど、そもそも遺物があんまない よくあるパターンだ…。粘土板文書では頻繁に言及されてて、現在地と都市名も一致して…

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古代エジプトの動物ミイラは養殖? 天然? DNA分析と論争の行方

古代エジプトでは、末期王朝あたりの時代になると動物のミイラが大量に作られ、神殿で供物として売られるようになる。(日本の神社でいうところの、3000円払って玉串を奉納する感じのノリ) 神の化身とされた神聖な動物でゲン担ぎをしていたわけだが、そのミイラの原料となる動物たちは、長年、人工的に飼育されたものだろうと考えられてきた。しかし飼育場…

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IT×考古学 未知のナスカの地上絵が発見にAIによる画像解析が投入される

ITと考古学のコラボもついにここまで来たかという感じ。 AIによる画像解析で、今まで知られていなかった地上絵が多数見つかったというニュースが流れてきた。 山形大プレスリリース ナスカ台地とその周辺部で143点の新たな地上絵を発見 https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/information/pr…

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今年も古代エジプトでクリスマスを祝おう

今年も街中にクリスマスツリーが建つ季節となりました。冬至までちょうどあと1カ月です。 というわけで冬至祭の準備をしなければなりません。 クリスマスはキリスト教徒にはクリスマスって名前の祭りだけど、他教徒には他の名前なのです。もともと冬至付近の祭りを適当に合体させたものがクリスマスの起源なわけで、エジプトマニア的には太陽の輝きが最…

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オーストラリアで大規模な山火事が発生するも、長期で見ると実は森林面積は増えている

アメリカのカリフォルニア州の山火事と、オーストラリア東岸の山火事は、もはやほぼ毎年の風物詩と化している。 そんなに燃えて大丈夫なの? いい加減、山が無くなっちゃわない? と思うかもしれない。が、意外なことに、実はこの二か国、統計で見ると森林面積が増えている上位国に入っている。 ※この統計は5年ごとなので、今のところの最新がこ…

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生贄少女の登山日程は? インカ帝国時代の少女ミイラから考える6,000m級登山

インカ帝国時代、アンデス山脈の一画ユーヤイヤコ山(ジュージャイジャコ/ジュジャイジャコとも)の山頂で、三人の子供たちが生贄として神に捧げられた。いずれも保存状態がとてもよく、世界でも有名なミイラとなっている。一人は推定15歳の少女、彼女は太陽の巫女アクリャだったのではないかと考えられている。おつきの二人は推定7歳の少年と6歳の少女だ。今…

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ノルウェーのスターヴ教会(樽板教会)の詳細な年代測定を使用木材から

主に12-13世紀ごろ、北欧におけるキリスト教黎明期に建てられたノルウェーの木造教会群について、詳細な年齢測定が行われたそうだ。 木造教会は「スターヴ教会」と呼称されている。スターヴとは樽板のこと。 測定方法は「使ってる木材の年輪を数える」というもの。ただ貴重な文化財を傷つけるわけにはいかないので、写真に撮ったデータをデンドロメータ…

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話題のDNA解析からその技術まで。「王家の遺伝子」

初心者でも読みやすい科学文庫といえばブルーバックス。以外と人文系とリンクする分野の出版が多いレーベルでもある。今回はその中から、はるか昔に生きた人々の遺骨・遺体からDNAを抽出した事例と実際に使われた技術の解説を集めたこちらを読んでみた。 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎 (ブルーバックス) メインとなるのはリチ…

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男の乳首に込められた意味とは? 乳首を切り取られたアイルランドのミイラの謎

わりと最近アイルランドで見つかった泥炭ミイラで、「体を切断されたうえ、なぜ乳首が切り取られている」という人物がいる。なぜ乳首…? というわけで、少し情報を整理してみた。 そのミイラはオールド・クロウハンマン(Old Croghan Man)と呼ばれている。クロウハンは見つかった地名。頭、上半身、下半身がバラバラにされており、おそら…

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人類の起源はボツワナ! という研究に対し、わりと容赦ないツッコミが入る

元記事の時点ですでにツッコミ入ってて、うん…ってなったんだよね。 人類の起源はボツワナ北部か、DNA分析で特定=研究チーム https://www.bbc.com/japanese/50231066 "今回の研究には関わっていない英ロンドン自然史博物館のクリス・ストリンガー教授は、現生人類「ホモ・サピエンス」の進化は複雑で…

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飛ばねぇ鳥はただの鳥肉だ!  …それ、エミューさんの前で同じこと言えんの?

鳥は捕食者がいないところでは飛ばなくなることがある。 というか、かつて鳥はすべて空を飛べたはずなので、現在飛ばなくなっている鳥たちは、有力な捕食者がいなくなったあとで飛ぶのをやめたのだと考えられている。飛ばない鳥といえばダチョウやエミュー、絶滅してしまったがドードーなど。ちなみにニワトリは、飛べないふりをしているだけで実は…

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今年もそろそろ登山シーズン終了。雨が…多かったな…。

今年もそろそろ登山シーズン終了です!! 年末が近くなると雪も降るし忙しいし、年内はあと1回行けるかどうか… というわけで、〆に紅葉を見に行って来た。 いい色づき具合! そもそも今年は6-7月に雨が多く、特に7月は台風+週末の荒天で山に行けないまま終了してしまった。 そして10月は大きな台風が…

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縄文から遣唐使の時代まで。「しきしまの大和へ」展に行って来た

古代オリエント博物館で大和やるっていうので、なんか珍しいなと思ってしまった。正倉院にペルシアのものが収蔵されてたりと、オリエントの道は日本までつながっているので、確かに範囲内っちゃ範囲内なのだが。日本国内の歴史に関する展示はあんまりやってなかったような。 とはいえ、やってるからには見ておこう。というわけで行ってみた。 公式 h…

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イベリア半島、ホモ・サピエンスとネアンデルタールの出会いの真相とは

面白そうだけど今の段階だと何とも言えないなぁ、という研究があったのでメモがわりに。 ネアンデルタールは、南ヨーロッパでは12万年前~4万年前ごろに暮らしており、のちにホモ・サピエンスに追いやられるようにして消えていった。彼らのヨーロッパでの終焉の地はイベリア半島と考えられているのだが、その場所で、消えゆく前の最後の時代の、ネアンデ…

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エジプト考古学者ザヒ・ハワス博士プロデュース、ツタンカーメンのオペラが作成される

大エジプト博物館の開館に合わせて、ツタンカーメンをテーマにした新作オペラが上演される予定、らしい。 シナリオはエジプト考古学の名物学者ザヒ・ハワスとFrancesco Santocono 氏、音楽はイタリアの音楽家 Lino Zimbone 氏が担当しているという。 Archaeologist Zahi Hawass creat…

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地学×天文学×考古学。アッシリアの天文観察日誌、最古のオーロラ様現象の記録と判明する

アッシリアとは、現在のシリア付近に栄えた帝国の一つ。メソポタミア北部の地域自体をアッシリア地方と呼ぶこともある。 その中でも新アッシリアの時代に記録された天文観察の日誌に記録された現象がオーロラであったことが、科学的に証明されたという。 どうやったかというと、 1)楔形文字の粘土板を解読→「赤が空を覆う」という記載あり。同…

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科博で開催中の「ミイラ」展に行って来た。~激込みで落ち着いて見られない。空いてないとムリ

国立科学博物館で開催中のミイラ展に行って来た。 公式 https://www.tbs.co.jp/miira2019/ 人気ありそうだし多分混むんだろうなぁとは思っていたが、予想以上の込み具合&キッズ多めのため、落ち着いて観るということが困難。 というかそもそも、通路狭すぎ&展示ケースが壁際で最前列の人がかぶりつき…

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中米の都市国家「テオティワカン」の栄枯盛衰と国策としての政治利用

テオティワカンという古代都市は、メキシコの中でも随一の観光地なので、名前を知ってる人は多いと思う。 これはそのテオティワカンを考古学的な視点から見た学術書である。一般向けのガイドブックでは神秘的、あるいは古代のイメージを前面に押し出したイメージ戦略になるが、こちらは実際の発掘に基づく歴史研究がメイン。当然といえば当然だが、ぱらっとめく…

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アッカド王朝は旱魃で衰退したか。サンゴの化石から分析する古代都市の栄枯盛衰

オマーン沖のサンゴ化石から古代の気候を再現するという、なんだか面白そうなプロジェクトがあるなぁと思ってみてたら、まさかの北海道大学…日本だった…! サマリー アッカド帝国崩壊の原因をサンゴの化石から解明〜サンゴの化石から復元した月単位の古気候記録の証拠〜 https://www.hokudai.ac.jp/news/2019/…

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【離島旅】対馬へ行ってみよう!

発端 マイレージが溜まってて優待券で国内はどこでも行ける状態なので、どっか行こう  ↓ 色々あって対馬の観光客が激減ですいてそう  ↓ 南のほうはあったかそうだし、行ってみるか! というわけで調べ始めたのだが、そもそも観光情報が入手しにくいとか、日程が立てづらいとか、前提となる問題が色々とあり… 対馬に観光客が…

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実在する子だくさん王家の傾向と、古代の子だくさん王家に当て嵌めてみた場合の視点

サウジアラビアは王族めっちゃ多い、ということは、なんとなく知ってる人が多いのではないかと思う。その膨大な王族たちが国の要職を占めており、お高い給料をもらっている。石油マネーである。石油を売って入ってくるお金をどう分配するかは国王が決めていい、なんていう凄く一族経営な国である。 その国の王族の家系図を調べみて驚いたのは、単純に親戚が…

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