溶岩台地の瀑布・青ナイルの源流/ティシサットの滝を見に行ってきた

青ナイルの源流タナ湖、そこから流れ出す唯一の川の先にあるのが、かつて「水が煙のごとく降り注ぐ瀑布」と表現された滝ティシサット。
しかし近年では上流に発電用のダムが出来、水量が減って見る影もなくなっている。観光用パンフレットに出てくる写真は全力放水している時のものなので、現在はほぼ見ることはできない。(たとえ雨季であっても。)

…なので、滝そのものにはそれほど期待をして行かなかったが、それで正解だろうと思う。

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たったのこれだけ!!

いくら乾季とはいえ、途中で白ナイルと合流するとはいえ、こんなちょびっと量で下流のナイル川という大河を作れるとは到底思えない。この下流にもさらにスーダンが何基もダムを作っていて、そこでも水量は減っているので…。


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川底もほぼ見えており、ただ硬い岩盤に刻まれた溝の深さだけが、かつての水流の勢いを物語っている。
なんだかちょっぴり切なくなる観光スポットだった。

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さて、この滝、最寄のバハルダールの町からはちょっと離れたところにある。
実はこの滝へのアクセスは、公共交通機関もなく、そもそも道が舗装されておらず、レストランも道案内の看板もなく、とにかく無駄に難易度が高い。(というかエチオピアでは公共交通機関はほぼ使えないと思ったほうがいい)
ホテルでツアーに申し込むとか、運転手を雇うとかしてガイドをつけるのが必須である。

まず町を出るところからしてこれ。

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奥に見えるのが新しく出来たサッカースタジアムらしいのだけれど、手前のところに昔ながらのマーケットが広がっている。道路は最近舗装されたというが、そこらへんで売り物の羊肉をさばいてたりして、中途半端に近代化した感が否めない。

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舗装道路を離れるとすぐに村に突入。
周辺の村々は実にアフリカっぽい感じで、なんていうかこう、明るい農村。みんなフレンドリーに接してくれるんだけど、ガムくれとかペンくれとか子供がたかってきて、20年くらい前のエジプトみたいなノリ。

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なんのへんてつもない船着き場から対岸に渡ると、ようやくティシサットへのウォーキングコースに入る、らしい…のだが、ここまで一切、観光案内の看板なし。土産物屋なども無し。わからん!! これは判らんよ…。GPSも盛大にズレているので、今自分がどこにいるのかは完全にガイド頼り。

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なんか道がついているのでとにかく川に沿って歩いていく。
もちろん街灯なんてない、電線ないし。道は畑の中をぶち抜いて、牛の群れを横目にどこまでも続いていく。

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道端には、トウガラシや、エチオピア名産? のカートという噛みタバコのようなものも栽培されている。
(摘んで噛んでみたけどあまりおいしくはなかった)
サトウキビなどもあり、いろんな作物をまぜこぜに作ってるなと思った。
ただ面白いほど機械がない。すべて手作業。水汲みポンプを1台見かけたかなくらい。エチオピアは農業国だが生産性が低い、と言われるのは、今も手作業で農業をしている貧しい農家が多いからなのだろう。

あと畑の下が溶岩台地なんで、土が意外と薄いんだよね…。
畑の側に大きな石がゴロゴロしているが、これは火山でよく見かけるもの。耕された部分の土は確かにホクホクしているのだが、層はあまり厚くない。

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この青ナイルの滝を見に行くツアーで面白かったのは、実に多種多様な野鳥に出会えたことだった。
カラスに似ているけど胸の銀色の鳥、真っ青なスズメのような鳥、サギの群れ、etc
滝を見に行くのも一つの目的ではあるけれど、エチオピアの村々の素の姿とか、豊かな自然とかを楽しむウォーキングツアーとして楽しむと、もっといいと思った。野鳥や昆虫好きな人は結構楽しめると思うぞ。

(ただ、写真撮るのに夢中になると穴に落ちたり牛の糞をふんづけたりすると思う。歩くところは観光用の遊歩道ではなく、村の中の一般道であることを忘れずに。)


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