メトロポリタン美術館、詐欺に遭う。

メトロポリタンが2017年に購入した、古代エジプトの黄金のカルトナージュ棺が実は盗掘品だったことが判明したため、エジプトに返還することを決めたという。

The Metropolitan Museum of Art returns coffin to Egypt
https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2019/02/the-metropolitan-museum-of-art-returns.html

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こちらの品。羊の頭をもつ姿で描かれる処刑の神ヘリシェフの神官だったNedjemankhの棺で、1971年のエジプトからの輸出許可など偽造書類や来歴がつけられていたが、調査してみると、実際は2011年に盗掘されたものだと分かったという。
声明では、美術館は詐欺の犠牲者だとし、代金の回収に務める、となっている。

最近では大手の博物館は購入品の来歴に結構厳しいです。
特にエジプトとかシリア・イラクあたりからの品は、ヘタに購入するとISなどの過激組織の資金源になってしまうし、盗掘を助長することにもなるので…。とはいえ、代金支払ってから気が付いてるので今回はすでに遅し。

しかも2018年に展示会が開催されて、既に約45万人が閲覧した後だとのこと。
大々的にイベントを開催したからこそ盗掘品だとバレたのだとしたら、そもそものメトロポリタンの購入前調査が足りてなかったってことですね。

大手の博物館・美術館でさえ騙されるのだとしたら、個人のコレクターなんてもっと騙されてるんじゃないだろうか。コレクターの皆さん、合法と思って買い入れてる貴方のソレ、本当に大丈夫?


※参考
本文中で触れられているUNESCOの条約はたぶんこれ
「文化財の不法な輸出入及び譲渡を禁止する条約」
http://www.unesco.org/new/en/culture/themes/illicit-trafficking-of-cultural-property/1970-convention/

2011年ごろのエジプトの遺物盗掘状況
https://55096962.at.webry.info/201605/article_17.html

子供たちが危険な盗掘の片棒を担がされているという記事
https://55096962.at.webry.info/201611/article_26.html