【誤報シリーズ】カナダで3800年前のジャガイモ発見!→これジャガイモじゃなくてクワイです…。
ま た AFP か
私の中ではわりと致命的な誤報(誤訳)のやらかし度合いの高いAFP、年の暮れにまたもやってくれたよ…。
3800年前のジャガイモを発見、先住民が栽培 カナダ
http://www.afpbb.com/articles/-/3112664
これもうタイトルの時点でカンのいい人は「あれっ」て思いますよね。
なんで紀元前のカナダにジャガイモがあるんだよ
うーん紀元前だとまだジャガイモは栽培化が始まってませんねー!
このニュースが合ってたらオーパーツ案件なんですよ世界史が変わっちゃう大事件なんですよ。でも残念ながらそんな話じゃなかった。これジャガイモじゃないです…
wapato っていう全然別の植物です。
日本語名はオモダカ。
つまりこのイモは、ジャガイモじゃなくてクワイだ
英語ソースから見てみましょう。
Ancient Underwater Potato Garden Uncovered in Canada
http://www.livescience.com/57316-ancient-underwater-garden-discovered.html
タイトルの「Potato」に釣られて あっジャガイモだ! と思ってはいけません。日本語の「イモ」にサツマイモもサトイモもジャガイモもあるように、この単語だけではジャガイモにはならないんです。
本文を読んでいくと種類が書いてありますね。
"wild wapato tubers, also known as Indian potatoes. "
インディアンのイモ として知られる野生のwapato(ワパト)。
ではwapatoって何ぞ、というとこちら。湿地の泥の中に生えるこんなかんじのやつ。
これで、英文の中にある「イモが泥に埋まっていた」という話と泥んこの中にビッシリとイモが埋まってる写真の意味判りますよね。記事の中に出てくる「古代のイモ」の写真とも一致しますよね。ジャガイモだと思った人は、写真の中のイモにしっぽが生えてるのを不思議に思わなかったのか(笑)
という、かなり残念系の誤報でした。
単なる誤訳なのかなーとも思ったけど、わざわざイメージ画像でジャガイモの写真用意してるから誤報扱いでいいんだろうな…。
※wapatoはSagittaria、Duck potato, Katnissなどと呼ばれるものと一緒だということはググれば出てきます。
日本語名はオモダカ。 =栽培種にしたものがクワイ。
英語
https://en.wikipedia.org/wiki/Sagittaria
日本語
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%A2%E3%83%80%E3%82%AB
実際の収穫の現場の動画。これで遺跡のもとの姿が想像つくはず。
https://www.youtube.com/watch?v=GEF6BNNExHg
**************
ついでなんですが、この発見は、栽培化も意味しないです。わざわざ「畑」ではなく「庭」という単語を持ってきて、wapatoの前に「野生の」とつけているのは、"収穫しやすいように寄せ植えはしたけど、栽培植物として改良したわけではないよ!"ということ。なので意志を持ってジャガイモを改良していたインカなんかとは区別する必要があります。
この発掘現場から出てきている木材の放射性炭素測定から、湿地の寄せ植え地帯は3,800年前から3,200年前にかけて使われていたと考えられるそうな。もうちょっと長く頑張ってたら、今頃は立派な栽培植物になっていたかもしれないんだけど…なんで諦めたのか、そこが知りたいです。
■■■■■■■■■■■■
翌日こっそり記事が修正されてた(笑)
一言「訂正」って書けば後だしで内容がゴッソリ置き換わっても問題にならないんですね…。
なんか、そのへんのまとめサイトとレベル変わんなくないですか…。
私の中ではわりと致命的な誤報(誤訳)のやらかし度合いの高いAFP、年の暮れにまたもやってくれたよ…。
3800年前のジャガイモを発見、先住民が栽培 カナダ
http://www.afpbb.com/articles/-/3112664
これもうタイトルの時点でカンのいい人は「あれっ」て思いますよね。
なんで紀元前のカナダにジャガイモがあるんだよ
"ジャガイモはナス科の多年草で学名はソラヌム・トゥベロースム(Solanum tuberosum)。原産地は南米ペルーの標高4000メートル前後の高地で、西暦500年頃、人間の手による栽培化が始まったとみられている。
(ジャガイモの世界史 歴史を動かした「貧者のパン」/中公新書)"
うーん紀元前だとまだジャガイモは栽培化が始まってませんねー!
このニュースが合ってたらオーパーツ案件なんですよ世界史が変わっちゃう大事件なんですよ。でも残念ながらそんな話じゃなかった。これジャガイモじゃないです…
wapato っていう全然別の植物です。
日本語名はオモダカ。
つまりこのイモは、ジャガイモじゃなくてクワイだ
英語ソースから見てみましょう。
Ancient Underwater Potato Garden Uncovered in Canada
http://www.livescience.com/57316-ancient-underwater-garden-discovered.html
タイトルの「Potato」に釣られて あっジャガイモだ! と思ってはいけません。日本語の「イモ」にサツマイモもサトイモもジャガイモもあるように、この単語だけではジャガイモにはならないんです。
本文を読んでいくと種類が書いてありますね。
"wild wapato tubers, also known as Indian potatoes. "
インディアンのイモ として知られる野生のwapato(ワパト)。
ではwapatoって何ぞ、というとこちら。湿地の泥の中に生えるこんなかんじのやつ。
これで、英文の中にある「イモが泥に埋まっていた」という話と泥んこの中にビッシリとイモが埋まってる写真の意味判りますよね。記事の中に出てくる「古代のイモ」の写真とも一致しますよね。ジャガイモだと思った人は、写真の中のイモにしっぽが生えてるのを不思議に思わなかったのか(笑)
という、かなり残念系の誤報でした。
単なる誤訳なのかなーとも思ったけど、わざわざイメージ画像でジャガイモの写真用意してるから誤報扱いでいいんだろうな…。
※wapatoはSagittaria、Duck potato, Katnissなどと呼ばれるものと一緒だということはググれば出てきます。
日本語名はオモダカ。 =栽培種にしたものがクワイ。
英語
https://en.wikipedia.org/wiki/Sagittaria
日本語
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%A2%E3%83%80%E3%82%AB
実際の収穫の現場の動画。これで遺跡のもとの姿が想像つくはず。
https://www.youtube.com/watch?v=GEF6BNNExHg
**************
ついでなんですが、この発見は、栽培化も意味しないです。わざわざ「畑」ではなく「庭」という単語を持ってきて、wapatoの前に「野生の」とつけているのは、"収穫しやすいように寄せ植えはしたけど、栽培植物として改良したわけではないよ!"ということ。なので意志を持ってジャガイモを改良していたインカなんかとは区別する必要があります。
この発掘現場から出てきている木材の放射性炭素測定から、湿地の寄せ植え地帯は3,800年前から3,200年前にかけて使われていたと考えられるそうな。もうちょっと長く頑張ってたら、今頃は立派な栽培植物になっていたかもしれないんだけど…なんで諦めたのか、そこが知りたいです。
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翌日こっそり記事が修正されてた(笑)
一言「訂正」って書けば後だしで内容がゴッソリ置き換わっても問題にならないんですね…。
なんか、そのへんのまとめサイトとレベル変わんなくないですか…。