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zoom RSS スイスの成り立ちといまむかし/アルプス文化史

<<   作成日時 : 2018/06/20 00:10   >>

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スイスはいかにしてスイスとなったのか、その文化的な特徴とは。という感じの本。
色んな方向からの切り口で語られているので、なるほどそういう見方もあるのか、と新鮮な幹事で読めた。(といっても馴染みの薄い絵画や哲学の部分は読み流してしまったが。。)

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あんまり良く判っていなかったのが、スイスという国の地方ごとの地域差だ。主権を持つ幾つもの「邦」と同盟国が合体して生まれた、ある意味連邦国家みたいなものが始まりだったということ。「高貴な農民」という自意識から元々、自衛の概念が強い地域だったことがのちの武装中立の概念に繋がっていくこと。

スイスが標榜する永世中立は「手段」であり、本題は国家の自由と自立。従って、手段に過ぎない「中立」は必要があれば放棄されうるものであること。

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スイスの地理条件として、ドイツ・フランスとイタリアとの間で、重要な峠など交通の要所となることもあり、16世紀には精度の高い情報を扱う大商社が存在したこと。

意外と信心深く、神を信じる側面が強いあまりに「避雷針は神の罰としての雷を避けさせるから不敬」のような面白い概念を持つ人もいたということ。

それから、福祉について、わりと近代まで子供を保育所に預けることに抵抗があったという話が興味深かった。これは、資産もなく見切り発車で結婚して貧乏子だくさんになってしまう家庭が多かった貧しい時代に、年端もいかない子供たちを丁稚奉公に出す「ラスト制」というものがあったことからの反動だという。子供を預けられないから、出産した女性は専業主婦になるしかない。昼食時に子供たちがいちいち学校から家に戻ってくるので昼時の電車は子供でいっぱい。数十年前にはそんな状態だったというが、今はどうなのだろうか。最近の統計をちょろって見てみると、労働率はそこそこ高いようなので、さすがに状況は改善されたように見える。



また、中立の概念は過去ずっと保たれてきたわけではなく、ナポレオンの時代にはそれに反する国家運営をして失敗したこともあるという。永世中立に武装は必要ないとして、武装解除を求める市民団体もいるという。意外な一面である。

日本から見たスイスは観光業がメインのように見えるのに実はそうでもない、という話や、バチカンのスイス衛兵の歴史は連綿と続いているわけではなく、少なくとも現代の衛兵は、制服も含めせいぜいここ百年くらいに伝統をリバイバルして成立したものだという話なども興味深かった。


歴史や文化の過去の面だけでなく、近代〜現代の部分に触れられているのも面白かったし、有名な大都市だけではなくマイナーな小さい町や村に触れているのもよかった。スイス面白い。

いやースイス、いつかトレッキングとか行きたいなーと思ってたけど、ちっさい山間の村とかも面白そうだ…いつかスイス行ってみよう…!

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