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zoom RSS 長年の神話クラスタの論争、ついに決着か…? ケルブ(ケルビム)はスフィンクスかグリフィンか

<<   作成日時 : 2018/05/16 00:10   >>

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ケルビムというとゲームに出てくるアレとかアレを想像する人が多いと思う。なんとなく天使の名前じゃない? みたいに記憶している人もいると思う。まぁだいたいあってる。日本だと「智天使」という名前でよく知られている。
が、元々の姿はもちろん美少女ではなく、天使というより動物に近い。ヘブライ語「ケルブ」の複数形がケルビム。人類がエデンの園を追放されたあと、戻って来ないように楽園の東に一対で置かれた、とか、契約の箱の上に置かれた、とかいう描写が旧約聖書に存在する。

そのケルビムの、人間の姿で描かれるようになる以前の旧約聖書成立当時にイメージされていた姿がスフィンクスに近いか、グリフィンに近いか、という話である。

このケルビム、登場する場所によって描かれた方が違い、研究者によってもスフィンクスかグリフィンかで意見が分かれており、今まではスフィンクスに近いイメージのほうが優勢だったのだが、ちょっと待ったコールを出した先生がいた。

…というわけで、出られなかった↓この講座の資料を手に入れて読んでみたのだが、目からウロコの分析方法をとっていた。
https://www.facebook.com/events/698832583609293/

旧約聖書のケルビムの出てくる場所から要素を抽出し、その要素がスフィンクス/グリフィンにあるかどうか、で点数をつけているのである。

結果こう。ケルビムは明らかにスフィンクスよりグリフィンに近い!

画像


一瞬ええっと思うのだが、詳しく読んでいくとなるほどと思わされる。エゼキエル書には確かにケルビムとともに「車輪が進む」という描写がある。また詩篇には、騎乗動物としてのケルビムが描かれる。戦車を牽く・車輪とともに描かれる・神の騎乗動物となる、という描写は、スフィンクスにはほとんどなく、グリフィンのほうが圧倒的に多い。ここで差をつけられるのもなるほどという感じだ。

ただし旧約聖書は、複数のテキストの集合体である。そして、その全てが同じ時代に書かれたわけではなく、一人の人間の手によるものでもない。「出エジプト記」のケルビムはスフィンクスのイメージに近いようにも思われるので、より古い時代に書かれた部分はスフィンクスだった、という結論も、出そうと思えば出せそうだ。

旧約聖書に挿絵はついていない。
また、ケルブという存在は空想上の存在なので、これが正解という絶対の結論を出すことは出来ない。
イメージは曖昧で、もしかしたら誰も、明瞭なイメージは持たなかったかもしれない。

しかし、この分析は、旧約聖書の編纂された時代に編纂者たちが何をモチーフに神話を作り上げたのか、ということに対する一つの答えをもたらしてくれる。(元ネタなしにゼロから神話を作ることは、ほぼムリなのだから!)

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