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zoom RSS イラクに住む"黒い人々"、かつてアフリカから連れてこられた黒人奴隷の末裔/ザンジュの乱

<<   作成日時 : 2017/09/07 00:10   >>

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かつての黒人奴隷の末裔がイラクに今も住んでいる、という話を知ったのでちょっと調べてみた。
歴史イベントとしては869年〜883年に南イラクで起きた「ザンジュの乱」のあたりに端を発する。ザンジュとはザンジバル(Zanzibar)の略で、そのあたりからインド洋経由で連れ込まれたアフリカ系奴隷の呼び名であったらしい。

ウマイヤ朝からアッバース朝にかけて、イラクでは私有地の開墾が盛んになっていた。
しかし古代のメソポタミアの時代からの灌漑農業のせいでイラク南部の土地は塩害化が進み、収穫を上げるためには大規模な労働力を必要とした。また塩分が濃くなりすぎた土壌の改良のために土の入れ替えをする必要もあった。この莫大な労働力をひねりだすために、裕福な商人たちは安い労働力、つまりアフリカ人を買い求めたのだ。最盛期には、100万人がイラクに連れ込まれていたという。

アフリカからの奴隷交易、というとどうしてもヨーロッパのイメージが強かったのだが、ヨーロッパで大航海時代の始まるはるか以前に既に中東で同じようなことが起きていたというのは知らなかった…。

あまりに過酷な労働条件ゆえに、アフリカ系奴隷たちは反乱を起こす。それがザンジュの乱である。
反乱は一時的に成功し、南部の中心地バスラを10年ほどにわたって占拠する。しかし最終的には鎮圧されてしまう。

以降も奴隷交易は続き、最終的に禁止されたのは1920年というから、ごく最近の話だ。


というわけで、イラク南部に住んでいるアフリカ起源の人々の多くは、連れ込まれた奴隷たちの子孫ということらしい。そしてイスラム教徒にはなったものの、今も肌の色で差別されているという。なんだかアメリカあたりでよく聞く話である。ニューヨークタイムズの過去記事にも見つけたが、確かにニューヨークタイムズの食いつきそうな話題である。

Will Iraqi Blacks Win Justice?
https://www.nytimes.com/2014/07/23/opinion/will-iraqi-blacks-win-justice.html?mcubz=0

ヨーロッパ人と中東人、どちらがより酷いことをしたか、などと論じることに意味はない。重要なのは似かよった歴史がどちらにもあり、おそらく探せば我々にもあるだろう。ということである。足元を見ずによそ様の歴史を責めることの愚かさを知る。これが大事なんだろうなと思った。

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