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zoom RSS セト神信者の墓? Qau el-Kebirの集団墓地、90年ぶりに注目される

<<   作成日時 : 2017/08/01 00:10   >>

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というわけで、エジプト中部のQau el-Kebirの集団墓地からの出土品についての再整理が2014年から行われているよ、というお話。

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http://www.wondersandmarvels.com/2016/09/ancient-egyptians-collected-fossils.html

墓の時代は古王国時代から中王国時代。
発掘は1924年、Guy BruntonとFlinders Petrieのチーム。フリンダース・ピートリの名はエジプトの有名な発掘サイトのあちこちに登場する。実に沢山の遺跡を手がけた学者なのだ。

埋葬穴は562、そのうち埋葬は400。
出土品は膨大で、なんと2-3トン(トン?!)もの骨と象牙が出土しているという。面白いのはその中に大きなカバの骨があること。で、カバがセトの神聖動物だったことから、これはセト神崇拝の痕跡ではないかという推測が成されている。

なお↓こちらが、近くで発見されたカバを崇拝している図の描かれた石碑。
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メスのカバでタウェレト(トウェリス)という女神もいるが、もしオスのカバだったとしたら確かにセト神の可能性が高い。セト神崇拝の証拠自体がとくべつ珍しいわけではないが、セト信仰はナイル本流から離れた場所か上エジプトのほうで見つかることが多いので、中部エジプトのこの場所というのは意味があるかも。

これが、発掘されてから今まで調査せず未分類のまま博物館の片隅に積み上げられていたそうなのだ。
非常に勿体無い…勿体無い…。


発掘報告書はこれ。
http://www.etana.org/sites/default/files/coretexts/15270.pdf

長いのでさすがに全部は読めてないがとりあえずメモ。
最後の方に出土品一覧の図があるので、それだけ見てても楽しいかも。時代ごとに埋葬の傾向が変わっていくのがよくわかる。基本的に来た枕で顔は東に向けるんだな、とか、変わった形の護符がけっこうあるんだなあ、とか、副葬品にやたらとスプーン入ってるのは何でなんや、とか。

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こうしたデータも残ってはいるものの、発掘時の状況がすべて記録されているわけではなく失われてしまった情報も多いという。ただし、これから新たに拾える情報もきっとある。いま再調査で使われているCTスキャンなどの最近の技術は、発掘当時にはまだ無かった。お蔵入りになってた遺物の再調査で、新たに何かが見つかることを期待したい。

毎度言ってるけど、古代エジプトジャンルはね、現地で新しい遺跡を掘るより、各地の博物館の倉庫をまず再発掘しろと言いたい。あるでしょ昔発掘したけどちゃんと見てない発掘品の山。実はもう見つけてるけど意味に気がついてないものは絶対まだたくさんあるから!!

< ていうかこのホネの人たち本当にセト信者だったんですか?!
< セトの民? セトの民はいたの??


概要はEESの公式サイトにも載ってる。
http://ees.ac.uk/events/Sponsors.html

EES(EGYPT EXPLORATION SOCIETY)は色々面白いことやってるので情報源としてたまに見に行くのオススメ。

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