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zoom RSS もしかして楔形文字には「上手い」「下手」はないのだろうか

<<   作成日時 : 2017/04/02 00:10   >>

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文字の上手い・下手、文章の見た目、という概念は、何時頃から生まれたんだろうなと考えていた。

そもそも字が書ける人が一杯いて、上手い下手の差が出来てないとそれって生まれないんだろうなー、みたいなところからふと気が付いたんだけど、…楔形文字ってそもそも、書き癖ないよね? 上手い・下手とかいう概念がそもそも無くない?

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いわずと知れた、メソポタミアで使われた文字である楔形文字。
なんとなくこれを見ていて、「筆跡ってものがないな…」ということに気が付いた。何しろ粘土に葦ペンを押し付けて決まった形を書くだけなので、形の正確さは問われるが、個人の技量で変形させる余地があまりなさそうなのだ。



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エジプトのヒエログリフ(の筆記体)だと、めちゃくちゃ上手くて「なんだこれすごいな」という書と、殴り書きで明らかに字の崩れてるのははっきり判る。丸字っぽい人がいたり、やたら線が細い人がいたり、字に、より個性が出ているように思う。

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*大ハリス・パピルス めちゃくちゃ上手いの例


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*大英所蔵オストラカ 走り書きの例


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*こっちも走り書き、ただしヘタというより達筆の部類に見える


楔型文字に「字が上手い」という概念が無くて、せいぜい読めるか読めないかしかなかったとしたら、書記には字の上手さは特に求められなかったかもしれない。「書き文字」に対する態度はエジプト側とはだいぶ違いそうだなあ、と思った次第。ただし楔形文字のほうには、小さな粘土板にどれだけ文字を詰め込むか、みたいな概念はあったようで、文字を書く「器用さ」で差異化を図っていたのかもしれない。

↓こういう、「読めるかこんなん!!!」みたいな粘土板がいっぱい出てくる(笑) 豆本ってレベルじゃねぇ。

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あれだな日本でいう「米に七福神描く」みたいなノリ。なんとなく、エジプトとメソの書記は、同じ仕事しててもやり方とか概念が違っていたような気がしている…。


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<関連>

メソポタミアとエジプトでは、文字を使う目的と発展の仕方が違うような気がする。
http://55096962.at.webry.info/201404/article_22.html

メソポタミアの楔形文字って、言葉通じない人がいたから作られたんじゃね?
http://55096962.at.webry.info/201607/article_19.html



ちな、昔はエジプトよりメソポタミアのほうが最古の文字例が古かったので、メソポタミアからエジプトに「文字を書く」という概念が伝わって発展したのだと考えられていたが、エジプトでも古い文字の原型例が見つかって、現在では二つの地域で似たようなプロセスを辿りつつ、ほぼ同時に発展しただろうというのが主流になりつつある。

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