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zoom RSS クレオパトラは絹の衣装を着たか。→これはソースがあるのでアリです

<<   作成日時 : 2017/01/08 00:10   >>

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えー、ここんところ「クレオパトラの時代にはハイビスカス・ティーないよ」とか「クレオパトラは美容にアロエなんて使ってないよ」とか「そもそもエジプトにトリュフないよ」とか無い無いシリーズでやってきたので、逆に「意外だけど在ったかもしれない」というモノを一つ挙げとこうかと思う。


 クレオパトラは、本当に絹のドレスを着たかもしれない。


ご存知のとおり絹はお蚕様が吐き出す糸から作られる布。中国原産。
はじめてヨーロッパ世界の住民が存在を知ったのは、アレキサンダー大王によるインド遠征の時とされる。実際にヨーロッパで一般的になるのは4世紀くらいからなのだが、それに先立ち、エジプト最後の女王クレオパトラが身につけていた、と解釈できる記述が残っている。

書かれているのは、紀元後1世紀に生きた詩人、マルクス・アンナエウス・ルカヌス(Marcus Annaeus Lucanus)の「ファルサリア(Pharsalia)」の中である。この作品はカエサルとポンペイウスの戦いを書いたもので、著作権は切れてるのでいちおうネット上に全文あったりする。…ラテン語だけどね!!

英語版のFull-textも一応あるので読みたい人はどうぞ…
https://archive.org/stream/pharsaliaoflucan00lucaiala#page/n7/mode/2up


ただ、ラテン語/英語の「絹」= silk で検索しても該当箇所はヒットしない。何しろ、絹がまだ一般的になる前の時代のことなので単語が定まっていないのだ。

まず「クレオパトラが絹で出来たっぽいドレスを着ている」と言われる部分がココ

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「密接な質感」の布地、という謎めいた表現と異国産であるという部分から、中国産の絹だろうと推測されている。本によっては「Seres」をシナ、つまり中国に丸ごと置き換えてしまっているケースもあるようだ。

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あともういっこ。

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ココの部分の「flowing linen garments」が絹のことをさす、と考えられている。

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注釈にあるラテン語の「carbasa」は英語でいうとキャンバスのことになるはずだが、亜麻だけじゃなく綿織物や絹をさす言葉にもなるとは知らなかった…。


クレオパトラが生きていたのは紀元前1世紀。
ルカヌスが生きていたのはそれから100年後の紀元後1世紀。

これが絹の一般的になる4世紀以降なら想像で書いたんでしょーハイハイとなるところだが、それ以前の時代なのにわざわざ書かれているところがポイントだ。記載された時代がクレオパトラの生きていた時代に近いこと、そして実際にクレオパトラの属するプトレマイオス王朝に絹の実用例があることから、「クレオパトラが絹織物を着ていた史実は、大いに有り得る」と考えられるのだ。何しろ彼女は豪華好きの女王である。ローマに先立ち、財力に飽かせてインドから絹を輸入してたかもしれない。




というわけで、「クレオパトラも愛した絹」みたいなキャッチコピーは、一応、アリです! 安心してお使いください。

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