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zoom RSS 何だか分からないがこれは酷い。1983年出版のナスカ本

<<   作成日時 : 2015/05/10 00:10   >>

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ナスカの地上絵に関する参考書がねぇ! と、近隣の図書館と古本屋を廻ってめぼしいのをかきあつめた中に紛れ込んでいたこれ。初版は1983年と相当古い。古いのはいいんだが、古いことを差し引いても内容がちょっと酷い。

ナスカの巨大な地上絵 (One point science)
日経サイエンス
W.H.イズベル

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軽くオカルト本かと思うような内容で、今の日経サイエンス社が出すとも思えない内容…。
まず冒頭でいきなり 「最近の説ではピラミッドはコンクリートで出来ていると判った。」 から始まる。

…いやあの。何年か前にツッコんだけど、石を切り出して運ぶよりコンクリ作るほうが大変だよ? ていうかこの説、1980年代から既にあったのか。

そしてピラミッドとナスカの地上絵を比較して、こんなことを書いている。

"ピラミッドと地上絵に要する労力が同じ規模であろうとなかろうと、重要なのは、両者ともその大規模な工事が同様の経済的役割を果たしていたという点である。わかりやすくいえば、両者とも、経済的なバランスを取るために、意図的に労力を消費していたのである。

<中略>

一般的に言って、地域的な調節機構のないところでは、連続して豊作の年が続くと、人口は増加する。しかし、いったん不作になると、増えた人口を養えないという悲劇を生んでしまう。もしも経済的なシステムを抜きに、こうした悲劇を避けようとするなら、とるべき道は、とにかく人口を増加させないに限る。

つまり豊作のときの余った食料を人口増加の原因にならないようにすることである。そのための一つの方法として、大規模な労働力を必要とする工事や儀式活動が浮上してくるのだ。"



つまりエジプトのピラミッドもナスカの地上絵も、本質的には意味がなく、単に余剰食糧を消費するために意味もなく人を働かせるための作業だった、と言ってるのである。わけがわからない。

「作ることに意義がある」などと、どうしてそんな突飛な考えに至ったのか。エジプトはともかく、意味もない労務を課せる権力はナスカにはなかった。そしてピラミッドも地上絵も、何百年かに渡って長期間作り続けられたことをすっかり忘れている。

あと人口増やさないためなら、意味もない労働なんかするより規律による避妊(xxの日はセックスしちゃだめ、みたいなルールを作るとか)をすればよかろうし、もっと言うなら、地上絵の書かれていた時代のナスカ周辺の人口密度を考えるに、人口が増えて養いきれなくなったら集団を分裂させて移住すればいいだけの話ではないのか。

この人は果たして本当にマトモな研究者なのか、と WILLIAM.H.ISBEL で探してみたが、良く分からない。
http://www.binghamton.edu/anthropology/people/faculty/william-isbell.html

権威と呼ばれているのは何かの冗談ではないだろうか。それとも著書の中で最悪の一冊がたまたま邦訳されてしまったのだろうか。何十年も調査してきた結論が「余剰食糧を消費するためだけのものであって意味はない」なんだとしたら、その研究は何も見てなかったということになってしまうよね。

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