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zoom RSS パタゴニア パイネの塔<後半>

<<   作成日時 : 2015/01/15 00:10   >>

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というわけで後半戦。

コース半ばにあるチレーノ・キャンプを後に、何度か川を渡りつつ森の中を進んでいく。
この看板を過ぎたら、ターニングポイントとなる"Campamento Torres"はもうすぐ。

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ここからが… 本当の地獄だ…!


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ここでいったん休憩する。ちなみに、ここはハポネス・キャンプとの分岐点でもある。
展望台まであと45分って書いてあるけど「そんなスピードで登れる奴はよっぽどのアスリートだけだ」とはガイドさん談。ここからが超キツいと何度も脅される。知ってる、このルート登った人のブログにはだいたいこの先の道で死に掛けたって書いてある。(´・ω・`)

「晴れてる日はオーブンみたいだ。今日は曇ってるから楽だよ」ということだが、実はこのちょっと上が、この山の森林限界。その先は日陰は一切無い。ひたすら…岩の上を歩くことになる。なので日焼け止めと、できればサングラスもあったほうがいいかもしれない。ちなみに唇を日焼けすると超痛いので、UVカットのリップクリームも必須。

コンドル岩が見下ろす斜面、あそこまで…いくんだ…。

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さて、ここから一気に300mほど高度を上げます。
スイッチバックしながらジグザクに登ると思うだろ? ところがどっこい、

ほぼ直登なんだなこれが。

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どこが道だよwww てか道じゃねえよこれwww
日本の山なら浮石に×とか書いてあるのにそんな気遣い全然ねえし!ストックでひっくり返した石が頭上から降って来るんだよめっちゃこええ。まさかのヘルメット推奨か。あれか日本の登山が安全嗜好なだけか? よくこれで事故らないなと思うくらい。

慎重に登るおいらをよそに、ほかのツアーメンバーはガンガン登っていく。…そして、途中で力尽きて石の上にへたりこんでいた。… … うん、あれだ。キツい山道は、最初から飛ばさずに、ペースを押さえてゆっくり歩くもんなんだよ?




登ってきた道を上から。

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こんな箇所もある。
見ての通りかなり岩ゴツゴツな道なので、スニーカーでくるのは絶対やめよう。富士山の比ではない。足が死ぬ。
というか実際、ツアー内でスニーカーできてた人はゴールについた時点で足の皮が赤剥けになって、ガイドさんに手当てしてもらっていた。皮が剥けると下りの時こすれて痛いから地獄を見るぞ…。

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そして一時間後、ようやく目指す塔が見えてきた。

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ついたーーー!

見よこの美しさ。っていうか一部雲に隠れているけど。
最初着いたとき全体見えてたんだけど見とれてたら一瞬で雲に隠れちゃったよ。パタゴニアの天気は変わりやすい。

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ここパイネ国立公園では、高度1000mくらいのあたりから、もう万年雪の世界になっている。日本だと3000mを越えないと万年雪はない。
手前の湖は雪解けの水が作り出したもの。とても冷たく、そして澄んでいる。その湖は、背後の、さっき登ってきた崖のような道の脇を流れ落ち、あのがけ崩れしそうな危険な道の脇を流れていた谷川へと繋がり、公園内の大小さまざまな湖へと繋がっていく。

一時間ほどのランチ休憩の間、天気はめまぐるしく変わり、晴れたかと思うと雨がたたきつけたり、風が出たり止んだり。気温は15度ほどでそれほど寒くはないのだが、登っている最中にかいた汗が立ち止まると急速に冷えていくので注意が必要だ。それと風が出てくると体感温度が下がるのでウィンドブレーカーが必要。なにしろ目の前に万年雪が積もってるんである。日本の2000m級の山の夏、と想定して装備を揃えるといいかと思う。

…とはいえ自分の参加したツアーメンバーはTシャツジーパン換えの服なし、な人も多かったんですがね…(´・ω・`) まあ、死なない程度に。



湖の水の不思議な青緑は、氷河が溶け出したもので、鉱物が含まれているからだという。
濁っているように見えるが、実際は澄んでいる。そしてとても冷たい。なにしろ雪解け水だから。結構な勢いで後ろの崖から流れ落ちている。

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氷河の砕いた岩が降り積もる湖周辺。立ち入り禁止のしるしもなければ、どこからどこまでが登山コースかという縄もない。頑張りたい人は湖の反対側まで行ける。ただし水際を除けばごらんのとおりのガケ。かなり気合を入れてよじ登らないと行けない。そして足を滑らせると湖にドボーンである…。

そしてパタゴニアでは、標高1000mあたりから雲の中。雲の塊が次々と山にぶつかりながら通り過ぎていく。

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この道は、本命の塔だけでなく周囲の風景も美しい。
これは向かいの山だが、不思議な地形をしている。ガイドさんは「大昔の火山の噴火で出来た」と言っていたので、この山は火山なのかもしれない。チリは、というかアンデス山脈は火山が多い。

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チレーノ・キャンプまで戻って、谷川から背後を見上げたところ。三本塔の根元が辛うじて見えている。
おそらく晴れていれば、パイネの塔のてっぺんまでここから見上げられるのだろう。

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このパイネの塔へ向かうルートは、公園内の一番人気のトレッキングコースとなっている。

それはパイネ国立公園の特色がギュっと詰まったオイシイとこどりのコースだからであり、滞在日数の少ない旅行者でも、パイネを味わった満足感が十分に味わえる場所だからだ。実際に歩いてみて、本当にそうだと思った。谷川の冷たい水、吹き抜けていく風、振り返ったときに見える平原の風景…バスで一日回っただけでは決して味わえない、自分の足で歩いた者だけが感じることの出来る世界がここにある。
せっかくここまで来たのなら、この風景を見なきゃ勿体ないぞ! 体力があるなら、是非挑戦してみてほしい。

ちなみに今回の我々ツアーのコースタイムは、出発から帰着まで休憩を入れて7時間半。
ただ、足を滑らせると谷底な箇所が多いので、帰りはあまり急がないのが正解だと思う。

くだりのほうが足に負担がかかるので、帰り道に備えて体力を温存しておくのは基本。今回のツアーでは、ほかのメンバーは膝が笑ってしまって帰り道はスリップしまくりで危なかった。そのへんガイドさんがペースの調整しないあたりが自己責任な欧米文化そのものである…。逆に私は、水と食料を消費して荷物が軽くなったぶん帰り道はめっちゃ楽だった。
トータル7時間半は地図に書かれている時間からするとOn Timeだが、おそらく一般的な日本人には早すぎる。
荷物を持って普通に歩くなら、やはり10時間は妥当なコースだろう。

趣味で山登りやってるという話をしたらガイドさんに「どうだい、今日はいいトレーニングになったね☆」とか言われたでござる。ええ、久し振りにガチな登山でした。


オマケで、後日国境近くの土産物屋で買ったパイネの塔の写真。
パタゴニアの風景は、日によって、時間によって姿を変える。ほんの一瞬のちには雲の中だったり、一瞬のうちに一気に晴れて太陽に照らされていたりする。だから、絵葉書やポスターの写真も、同じ場所なのに一枚ごとに全く違う雰囲気を醸し出している。それこそが、パタゴニアの面白さなのだ。

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出会いは一瞬。いま見ている世界はいまだけの光景。
現実の世界には、写真だけでは伝わらない美しさがある。だから、旅はやめられない。



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