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zoom RSS ツタンカーメンの嫁ってさぁ…

<<   作成日時 : 2014/05/24 00:10   >>

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まあ見たことある人は多いと思いますが、この右の人ですよ。左はもちろんツタン様ね。

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なぜかこのご夫婦って、ラブラブだった設定が定説になってるんですが、あれ何でなんですかね?
夫や妻からパートナーへ直接愛情を示してる文書等はないと思います。記念品とかも聞いたことないです。

わかんないんですよ。

この嫁さん、アンケセナーメンなんですが、バツイチ子持ちです。
ツタンカーメンより年上の姉さん女房だったところばっかり強調されてますが、実の父(アクエンアテン)と結婚して娘を少なくともひとり産んで、未亡人になったあと異母弟のツタンカーメンと結婚してます。

↓これが前のダンナそしてアンケセナーメンとツタンカーメン双方のパパ。
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現代的な感覚で考えちゃいけないのかもしれませんが普通に考えると、自分の嫁の前夫が自分の実父っていうのも、自分の姉が父と結婚するってのも、どっち方面から見ても鬼畜シチュエーションでしかなくないですか?(笑) これ普通の夫婦生活ムリじゃないっすか? 夫婦愛とか美化するのおかしくないですか? 

あと、腹違いとはいえ実の姉弟ですよ。夫婦としての愛情感じたらむしろあかんのちゃいます? 生物として。




この王家、特に近親婚が多いんですよね。

昔はね、この王家に特化して、「エジプトのファラオは、神話になぞらえて兄弟姉妹での結婚が推奨されていた」とか、「母系で王位を継承していたので側室から生まれた王子は正室の娘と結婚するならわしがあったのでは」とか言われてたんですよ。でも他の王朝の家系図がちょびっとずつ明らかになってくるにつれ、他の王朝の家系図は近親婚なんてほとんどしてねえ! …ということが分かってきたんですよ。

特にツタン様の前後の家系図は異常と言っていい。アクエンアテンは自分の娘の上から三人には手をつけたとも言われ、親としてどうかと思う。アマルナ美術は家族愛に溢れた芸術様式とか言われることありますけど、自分の娘を抱いてチューしてるだけならいいんですけど、その子が成長したら手篭めにしてたんだと考えると変態ヤローです。全国の娘さんをお持ちのお父さん、アクエンアテンはそういう男です。(←おい) ここのご家庭、絶対、雰囲気が修羅場。

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で、そんな泥沼な状態で弟と結婚したアンケセナーメンさんですが、二人目のダンナも死んでしまったあとは即効で次のダンナ候補を探します。国内に候補となる王子がいなかったのか、ヒッタイトに手紙を送って異国の王子を迎え入れようとします。

「自分の夫として王になってください」と手紙を送っているので、手紙が送られたのは次の王が決まる前です。古代エジプトでは慣例的に前の王の葬儀を執り行った者が次の王になることになってましたので、前王ツタンカーメンの葬儀が行われる前、喪が明ける前にチョッパヤで送ってることになります。

「ツタンカーメンを愛していた」なら、なぜその死を悼む前に次のダンナ候補に秋波を送りますか?



ここから想定される夫婦の姿とは、打算的で、家族を利用してでも王妃という最高の地位に留まり続けたいプライドが高くて権力欲も強い女性と、それに翻弄され続けた男たちではないでしょうか…。

母と娘の間でも、姉妹の間でも、権力争いがなかったとは言えないでしょうこれ。
このぐっちゃぐちゃな家系図見てるとね。純粋な愛情ではなく、「王の妃として重用されたい」という欲望があったからこそ、実の父、実の弟、異国の王子、さらには年老いた重臣で次の王となるアイまでも夫として受け入れたのではないかと。


もちろん、何千年も前に亡くなってる方ですし、実際どんな人だったかなんて分かりませんよ。故人を貶めるつもりもないです。

ただ、ツタンカーメンとアンケセナーメンの夫婦仲が良かったという証拠は、何もない。
むしろ状況証拠だけ見ると、「王」という地位だけを愛していたように見える。


数少ない証拠から人物像を妄想してストーリーをひねり出す、小説家やマンガ家といった職業の人々が、どこから「愛し合っていながら不幸に見舞われ引き裂かれる若い二人」みたいなイメージを引っ張り出してきているのかが私には分からんです。

冒頭にあげたような、仲よさそうにしている図だけ見て想像したのかもしれませんが、エジプトの美術は理想の姿を描くものですし、アマルナ芸術は特に「家族愛」をテーマにして、理想の家族像としての王一家を演出していた、ということも考慮する必要があるかと。

墓所内の壁画でも神殿の装飾でも理想化された世界を描いているものなのに、ツタンカーメンの遺品だけが現実をリアルに再現している、と信じる根拠は薄いです。




というわけで、アマルナ王家のハレムの中で繰り広げられる華麗なる女たちの権力争い、実の母子が、姉妹が、ありとあらゆる手管をもって王朝の歴史を動かさんとする「大奥〜ファラオの妻(おんな)たち〜」 ドロドロな感じで、誰か書いてくれませんかね! もちろん濡れ場山盛りで! 絶対売れると思いますハーレクイン的な感じで。


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ちなみに、ウィニフレッド・ブラントンの絵でのアンケセナーメンはこんな感じ。

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チョイ気の強そうな感じっすね。
物語は一つじゃない、先人のイメージに囚われる必要などない。
想像の中には、いろんな姿の歴史人物が居ていいと思うんじゃよ。

というわけでネフェルティティと権力争いで泥沼闘争をやるアンケセナーメンを(略

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