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zoom RSS あの日、クスコで見た踊りの正体。〜ラテン・アメリカの音楽「フォルクローレ」

<<   作成日時 : 2013/09/05 00:10   >>

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クスコで見たフォルクローレディナーショーの後調べ。

・フォルクローレが私のイメージしてたものとだいぶ違う
・ていうか、仮面つけて踊り狂ってるコレは何なの?!
・そもそもフォルクローレって…。

というわけで、困った時は本屋さんと図書館へ直行だー。
マジメな研究書系から攻めてみたのだけれど、結論からいうと、うーん、なんだろう。確かに私のフォルクローレの理解は間違っていた。

間違っていた点は大きく2つ。

●フォルクローレは現地人(インディオ)、スペイン人(ヨーロッパ人)、奴隷移民(アフリカ人)の3つの音楽の集合体。

フラメンコっぽいものがあったり、もともと南アメリカには存在しなかったギターが主役の曲があったり、ヨーロッパからの影響はわかりやすかったので、スペイン征服時代に入ってきた音楽と地元音楽の融合だと理解していたのだが、さらに第三の要素として「アフリカから大量に連れて来られた移民たち」による音楽の伝統も混じっているのだという。

そして、人口比率に比例して、音楽のまじり具合もまた異なるのだという。

ここで言っておかねばならないが、中南米を「混血の大陸」と呼ぶにしても、インディオ、白人、黒人の血と文化の混ざりぐあいは国によって、あるいは地方によって、けっして一様ではない。ある国(たとえばボリビア、ペルー)ではインディオおよびメスティーソ(インディオ・白人の混血)の率が非常に高いし、他の国(たとえばウルグアイ)では逆にたいへん低い。黒人系人口の多い国(たとえばキューバ、ブラジル)もあれば、まったく少数にすぎない国(たとえばアルゼンチン、チリ)もある。

<中略>

そのいろどりや濃淡にしたがって、フォルクローレも各国さまざまの特色を表すことになるのである。

―エル・フォルクローレ/晶文社


エル・フォルクローレ
晶文社
浜田 滋郎

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なるほど国によって雰囲気が違うんだな。と、言われてみると納得した。
そりゃそうだ、ペルーなんかは征服者たちが最初に直接訪れた侵略拠点なんだから、スペイン人との混血も多かろう。当初、スペインからの影響はリマを中心として広がっていった…というのも、読んで納得した。

混血でなかったにせよ、国よって気候条件や背景は全然違うわけだから、元々あった伝統音楽の傾向が違っていたのもあるだろう。

私の頭の中にあった、アンデス山脈でケーナ吹いてるような漠然としたイメージは、フォルクローレのごくごく一部にしか過ぎなかったというわけだ。


●フォルクローレには「現代的なもの」と「伝統的なもの」の2つがある。

もう一つ頭からスッポ抜けていたのが、「伝統を受け継いで最近作られた音楽」と、「伝統的(といっても、スペイン征服後なので最大限長く見積もって500年くらい)」な音楽」の違い。

たとえば、日本で伝統的な音楽といえば、何を思い出すだろう?
お正月の定番、お琴の「春の海」あたりをイメージする人がいるかもしれない。聞けば、「あーあーあ正月にスーパーで聞いたわコレ」とみんな言うと思うが、実は作曲は1929年。何百年も昔からあるわけではないのだが、日本的な音楽という意味では誰も異論はないはずだ。

私なら伝統音楽として地元・徳島の阿波踊りの楽曲「よしこの」を挙げてみたいところだが、これだって歴史は400年。

日本伝統音楽、和曲として、「春の海」と「よしこの」を外国人観光客に聞かせるとする。実際は成立に何百年も差があるのだが、日本人である我々ですら、違和感なく受けいれられると思う。

…フォルクローレも同じこと。
何百年か前に成立している伝統的な音楽と、同列に扱われている。「どちらも」フォルクローレ、なのだ。


これを忘れて、「『コンドルは飛んで行く』って元々の伝統楽曲に最近歌詞をつけたものなんでしょ?」…なんていう中途半端な知識だけ持って見に行った私が、混乱したのは当然のこと。最近成立したフォルクローレの人気曲は、現代風にアレンジされて、ちょっとテクノ入ってる曲なんかもあるんだね。

たとえるなら、津軽三味線の語り歌いを聞いた後にマツケンサンバを見てしまったような状況なわけで…。うん…。

ゆず似のバンドが、すんごいモダンな曲調で、エレキギターかき鳴らしながら、いにしえの大地母神パチャママを称える歌を歌ってくれた時の、あの衝撃ったらもう。いや、もうちょっと予備知識つけてから行くべきだったな(笑) 知ってるつもりで何も分かってなかったぜ。


*******

というわけで、反省しながら、勘とその他もろもろを頼りに、YouTubeで聴き比べて、あの日見たものを探してみた!
全部ではないけれど、気に入って覚えてきた主要なものは分かったよ。



まず一つは、「Diablada(ディアブラーダ)」という踊りであることが判明。

参考:ウィキペディアのディアブラーダ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%80

Youtubeで探してて聞いてみたら、確かに「あーこれだこれだー!」
http://youtu.be/Aa83PbjYNI8

あのケバケバしい杖もった女の人が聖母? 悪魔を屈服させる役の人? だったのか…。
で、後ろの悪魔っぽいものは、人間の罪を表現した踊り手たち、と。なるほどスイスの祭りに似てるわけだ。構造的に全く同じだからなのね。


すごい気に入った、特撮みたいな格好した二人のお兄さんが踊り狂う踊りはこれ。
なんとなく「ボリビアかなー?」と思ってたら大正解だったよ。ボリビアのフォルクローレ「Tobas(トバス)」でした。
http://youtu.be/_soyEvxA5m8

ボリビアの狩猟民族トバの踊りだそうで、だから槍とか持ってるのかーなるほどね! と納得。狩猟民族の踊りだと男性が踊りそうなのに、男女二人ずつなのにはなにか理由とかあるんだろうか。



んで、これが唯一タイトルを知ってた「La marinera(ラ・マリネーラ)」。
http://www.youtube.com/watch?v=Joa9djbAa80&feature=share&list=TL7-Sv7ED1WRk

「ディアブラーダ」がアンデス伝統の祭りっぽい雰囲気を色濃く持ってるのに対して、こっちは完全にフラメンコの変形版。スカートばっさばっさやるんで、最前列で見てるとお姉さんの下着が見えちゃう(笑)



うむー、奥が深いぜ南米フォロクローレの世界。
明日からは、駅前で演奏してるポンチョ来たおじさま方の見方が変わってしまいそうです。

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