テーマ:エジプト

現代的なビールの起源は16世紀から。ホップ使用の歴史と最近の研究

古代エジプトビールの話をしていた時に、ホップの防腐作用を利用したビールは近代のものだと言ったところ、ホップ利用はもっと古くからで8世紀にはもう使われていたはずだ、と反論してくる人がいた。 というわけなので、ビールへのホップ利用について簡単にまとめておこうと思う。 ・ヨーロッパでホップが栽培されていた最古の証拠は確かに8世紀 ・…
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古代エジプト・古王国時代の壁画の鳥、絶滅種かもしれないという説が出される

まず前段として、以下の5年前の話を思い出してもらいたい。 メイドゥムのガチョウ(雁)は贋作? 巻き起こった議論の行方は https://55096962.at.webry.info/201508/article_19.html 古王国時代の墓の壁画に描かれた「メイドゥム・グース」として有名なカモの絵について、現在のエジプト…
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エジプト・アビュドスで世界最古のビール醸造施設を発見!→最古じゃないです。

こないだ流れていたこのニュースだけど、最古ではないんですよね。 少なくとも、日本の発掘隊が発見してるやつのほうが少し古いし、その発掘報告会に出てたはずの関係者が誰もそのことに言及すらしてあげないのは…何なんだ…。 と、いうツッコミは置いといて、ここはマニア育成ブログですので粛々とお仕事していきますよ。 一般向けの記事だけだと全…
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ファラオの死因判明、なんと処刑だった!→創作部分なので実際は判りません。

ちょっとツッコむのも面倒なくらいの記事だが、相変わらず本職の人たちはロマン詐欺にだんまり決め込むので書いておこうと思う。 第二中間期末の王、セケエンラー・タア2世のミイラの改めての調査によって、過去に既に知られていたことの補足が出て来た、という話が流れていた。 3600年前のファラオの死因、先端技術でついに解明 エジプト …
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古代エジプト新王国時代、泥で修復されたミイラが初めて発見される

タイトルだけで情報量が多い…。 まず、このミイラは棺と中身のミイラの年代が一致していない。ミイラは新王国時代の末~第21王朝ごろ(年代で言うと紀元前1300~1000年ごろ)のもので、棺よりも200年ほど古い。古い棺を再利用して埋葬されることはあっても、その逆は不可能なので、このミイラと棺のセットはコレクター向けに適当に組み合わせ…
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エジプトの遺跡から考える観光資源としての古代遺跡。観光に最適化されて雰囲気が壊れてしまう遺跡たち

エジプトさんは最近、観光の目玉となる遺跡群の修復やクリーニングをうちこち行っている。コロナの影響で観光客が減っているので今のうちに…というのもあるんだろうが、何か…こう、修復というより 改造 じゃないかな、これ? というところが気になっている。 切っ掛けは、最近"修復"された、アスワンにあるイシス神殿を見ていた時だ。 去年修復が…
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彼は死後、神と対話出来たのか。エジプト、タップ・オシリス・マグナから「黄金の舌のミイラ」発見される

身体の一部を補ったミイラは珍しくないけれど、舌を作ってるのは珍しいな…。という感じ。 エジプト北部、アレキサンドリアからは西の方にあるタップ・オシリス・マグナから、舌を補ったミイラが見つかったという話。 古代エジプトのミイラ、とは言われているけれど、約2千年前でちょうどプトレマイオス朝からローマ支配時代に移行するあたりの時代なの…
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古代エジプトで流行ったものは天然痘だったのか。それとも「サル痘」だったのか。

前知識として、古代エジプトのファラオ、ラメセス5世のミイラには、天然痘らしき疱瘡の跡が見つかっている。 そのため古代には既に天然痘が存在し、このファラオは天然痘で亡くなったのでないかとされることがある。死亡年齢が40歳未満とそれなりに若く、他に目立つ外傷などが無いことからそのように言われているのだが、実際に天然痘で亡くなったかどうかは…
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聖書博物館のやらかし、またも発覚する。エジプトとイラクから不正に持ちだされた盗掘品の返還

アメリカはワシントンにある聖書博物館、何かとお騒がせなところである。 とりあえずは前回の記事を見てもらいたい。 聖書博物館の所蔵する死海文書は全て偽物。2年を経て全ての鑑定結果が公表される https://55096962.at.webry.info/202003/article_14.html 「聖書」博物館なのに…
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19世紀にギザのピラミッドから発見され行方不明になっていた木片、「再」発見される

12月は自分史上最高額の残業代をゲットしました(白目) というわけで12月にブクマだけして中身ちゃんと見てなかったやつ拾い直しということで。 クフ王の大ピラミッドの中の「女王の間」と呼ばれる部屋から19世紀末に見つかった3つの道具のうち、行方不明になっていた木製の物差しが、スコットランドのアバディーン大の保管庫から見つかったよ!…
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プトレマイオス朝のファラオたちの王名と伝統の変化について

古代エジプトの王たちには五つの名前がある。 即位名(即位したときにつく名前、王名)と誕生名(生まれた時から持っている名前、本名みたいなもの)が有名だが、それ以外の名前ってどうなってるんだっけ… と調べてみた結果、プトレマイオス朝の王たちはだいぶ伝統が崩れてる感じで面白かったので、ちょいメモしておこうと思う。 ◆アレキサンダ…
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洗濯女、という職業は実は近代ならではのものなのでは…という話 & 古代人の洗濯事情

「洗濯女」というと、絵の題材にもなっていることから何となく女性の職業のようなイメージを抱きがちだが、実は古代エジプトには、実は古くから洗濯人という専門の職業がいた。そして、古代の洗濯人は重労働であることから、男性であることが多かったようだ。 という話をしたいと思う。 絵画で「洗濯女」をテーマにしたものは、たとえばこのへん…
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そういえばアナログ絵って道具が揃わないと描けなかったよね…という話。

整理してたら机の中からペンが出て来たぞ!!! えー何のペンかわかんない人もいると思いますがこれ、20年くらい前はわりと一般的に使われてたマンガとかの絵の下線を描く道具ですね。緑色の棒がペンの本体で、ペン先を嵌めこんで使うやつね。万年筆が近いかと。インク壷を手元に置いて、たまにインク零したり、うっかり力入れ過ぎてペン先が開い…
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エジプトさん、ドイツから高速鉄道を買うことに。紅海から地中海までぶち抜くぞーひゃっはー

えっドイツのシーメンス製なの? 中国製じゃなく?? というのが最初の感想だった。アフリカは結構、中国さんが手を出してるんだけど、そこは手堅くいくのね…。 Egypt signs MOU with Siemens for $23 billion high-speed train line -cabinet https://www.…
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アルジェリアに古代エジプト王ショシェンク一世の像が立ち、物議をかもす

ヒャッハー! 古代エジプト王がアルジェリアまで征服したぜー! という話ではなく、ベルベル人系のエジプト人と考えられている古代エジプト王、ショシェンク一世(※かつてはシェションクと読まれていた)の像を、ベルベル人の多いアルジェリアの街に建ててみた、という話らしい。それに対してアルジェリア人は「なんでうちの国にエジプトの王の像が立って…
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古代の情報伝達速度はどのくらい? 古代エジプトの年代換算にまつわるちょっとした疑問

古代エジプトの年代は、西暦のようにカウントを重ねていくやり方ではなく「xx王の即位〇年」という形式で表現される。 王が亡くなると、次の王の即位年としてカウントしはじめる。 ここで気になるのは、王が崩御した、という情報は、どのくらいの早さで伝わるのか、ということ。 伝わるのが遅ければ、伝わるまでの間は前の王の治世でカウントされ続…
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ピラミッド労働者、トイレどうしてたんだろう。っていう話

ナショジオチャンネルでやってた「エジプト空中散歩」は大変映像が良かったのでぜひ見よう皆。 次回は1/16と1/18に放送だ。ピラミッドだけじゃなくヌビア(エレファンティネ島)、シナイ半島(聖カタリーナ修道院)、カイロの町並みなども空撮が出て来て、あまり見ない確度の映像が楽しめる。ていうかカイロはテロ警戒してなかなかドローン飛ばさせてく…
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理髪師の起源は古代エジプト! みたいな話を見かけたので、元ネタを集めておいた。

色んなものの起源にされる古代エジプト、今回は「最古の理髪師は古代エジプト!」かいう話を見かけたので元ネタを改めて調べてみた。 情報を整理すると、古代エジプトのより古い時代の理髪師は、そういう選任の"職業"ではなさそうだ。高貴な人や神職に対してヘアスタイルを整える役割の人たち、というのは、王に対しては重要な廷臣が、王妃に対しては侍女…
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古代ギリシャ・ローマを中心とした地中海世界の論文集「古代地中海世界のダイナミズム」

ローマ属州時代のエジプトについての資料を探しててたまたま見つけた本なんだけど、読む予定だった章以外もけっこう面白かった。 ギリシャ・ローマの研究はわりと偏った視点が多い(周辺他国や文明との関わりに関する意識が薄い)気がしてるのだが、この本だと周辺との関係がメインになっていて面白い。複数人で書いてる論文集みたいな感じの本なので、興味のあ…
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エジプトさん、カルナック神殿のスフィンクス参道修復プロジェクト始まるとの情報。

いやー今まだコロナの影響とかあってエジプト行けないんですけどね…。 観光客が少ないうちにやる予定なのかなぁ。 カルナック神殿前のスフィンクス参道の工事とスフィンクス本体の修復を始めるので、一時的にスフィンクスをどけるよ! とのこと。 この記事だけだと詳細が分からないのだけれど、地下水の排水溝を作るって話と、傷んでる29体を直す…
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古代世界の筆跡鑑定~ユダ王国の識字率と、残る文字/消えてしまう文字

現代は、日本含め多くのいわゆる先進国においては識字率は99%、人類史上過去を見ないほどみんな読み書きができる世界になっている。 しかし古代世界においては、識字率は高くて数%、少なければ1%を切る。ともされる。 古代エジプトのように人口の多い国であれば1%でもけっこうな人数である。 ピラミッドを作っていた頃の人口は、説により50…
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沙漠に町を作りましょう。現代エジプトさんの街づくりが完全にシムシティな件

グーグルマップとかグーグルアースとか便利なものがあるので、最近ははるか遠くの国でも上空から様子を見ることが出来るのです。 街がどんどん作られて風景が変わっていくことを認識できる面白い場所がエジプトにありましてですね…このへん。この黄色つけたあたりね! 近年になって開発されはじめたニュータウンが連なっている場所。 ここを上…
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【もしかして】ギザの三大ピラミッド、中ピラミッドが混じっているのでは

正月から何をしているのかという話だが、真面目に考えると気になって来るのが人間のさがというもの。 そしてまた、年明け早々からエジプトのくだらない話をしているのが、このブログに相応しいとも言えよう。 ギザの三大ピラミッド、という言葉はそれなりに定着していて、エジプトのギザ台地には巨大なピラミッドが三つ並んでいるのだと思い込んでい…
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アヌビス神のモデルはキンイロジャッカルでは無かった…そもそもアフリカにいるのはキンイロジャッカルではなかった件

キンイロジャッカルといえば、古代エジプトの神アヌビス神のモデルではないかとされていたイヌ科の動物。 それが詳しく調べてみたら、実はアフリカにいるのはキンイロジャッカルではなく、別の種だったというお話である。 アフリカのキンイロジャッカル、実は新種のオオカミだった https://www.cnn.co.jp/fringe/350…
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ミイラから調べるプントの国/古代エジプトの狒々のミイラから輸入元が調査される

プントの国、とは、古代エジプト人が交易していたアフリカ内部のどこかにあった国である。 特にハトシェプスト女王の葬祭殿に描かれた、貢物と高貴な人々の行列が有名だ。しかし、古代エジプト人が「プント」と呼んだ国がどこにあったのかは、まだ特定されていない。 輸入していたものがキリンやペリカン、ヒヒなどの珍しい動物で、植物では黒檀や乳香、…
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2020年、考古学の10大発見(ARCHAEOLOGY magazine版)

今年もはや、この季節がやって来ましたか…。 今年はコロナ影響で発掘止まってたところも結構あったけどな…。 というわけで今年のTOP10とか適当に整理しておく。 https://www.archaeology.org/issues/406-2101/features/9263-top-10-discoveries-of-2020…
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ラメセス6世の彫像の「首」、別の博物館に収蔵されていた「胴体」と一致する

別々の博物館に収蔵されていた彫刻が、実は元は一つの像だった、ということが判明した…というお話。 しかもこれ、実は指摘されたのは1987年。最近亡くなったJ.F. Borghoutsという学者の遺品の中から見つかった、未開封の手紙を開けてみたら、その中に「実はあの像は一つだと思うんですよ」的なことが書かれていたという。エェー…。 …
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メモがわり: 「古代エジプトの楽譜」として紹介されていたものの正体

古代エジプトの音楽は楽譜が残っていない。 にも拘わらずネット上には謎の楽譜が出回ってるよね? あれ何なの? って話から始まった話。 結論から言うと、エジプトのものだとしてもおそらくローマ属州時代のもので、「古代」の楽曲を記したものではなく、そもそも楽譜なのかどうかも突き止められなかった…。 問題の「楽譜?」はこちら。 ぱ…
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古代エジプトの首飾り事情。意外と再建ものは多いんだぞ…という話

古代エジプトの遺物の中で、ビーズを繋げたネックレスやブレスレットで出土地が判ってないものはだいたい再建(見栄え良く繋ぎなおしたけど元の形が分からない)ものだよ…という話をしてみたい。 ビーズは腐らないけど紐は腐る。というか劣化してボロボロになってしまう。 そして出土地が不明ということは、盗掘や、記録のない時代に掘りだされていつの…
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