イギリスで押収された「偽アンティーク」。コレクターは偽物に注意だぞ

昨年イギリスのヒースロー空港で押収されたトランクから発見された大量の"遺物"、博物館のキュレーターが鑑定して全て偽物だった模様。 写真を見ると、イラン高原の青銅器時代の土偶やメソポタミアの楔形文字の粘土板らしきもの、壺などなのだが、なんか…チャチいよこれ。 Fake antiquities made for unsuspecti…

続きを読むread more

ついに ねんがんの 回らない レンジ を てに いれた! ~ここ何十年かで形の変わった電化製品たち~

十数年ぶりにレンジを買い替えた中の人ですよ。 いやまあ、…うん、わりと壊れるまで使う人なんで、自宅の白物家電ほとんど十年以上使ってますかね。 さて、今回買ったレンジは、ターンテーブルなしというタイプ。つまり中でお皿が回らない。 子供の頃のレンジといえばレンジの中でお皿がくるくる回るものだったのだけれど、最近はわりとこの回らない…

続きを読むread more

トトメス3世を「古代エジプトのナポレオン」と呼んだのは誰だったのか。まさかのあの考古学者だった

トトメス3世とは、ハトシェプスト女王の実の娘の婿(つまり、義理の息子)だった軍人王である。内政は義母のハトシェプスト、軍事遠征はトトメス3世が担当する二重王政で帝国最大版図を築き、エジプトの全盛期を作り上げた。彼の55年に及ぶ治世は、遠征先の西アジアから多くの技術や人材を取り込み、変革の時代でもあった。 https://w…

続きを読むread more

古代エジプト末期、ミイラづくり工房の発掘まとめ

ここ何年か続けられていた、エジプト・サッカラのミイラ工房の発掘が進み、状況が次第に明らかになってきている。 いま発掘しているのは紀元前600年頃の工房跡のようだが、同じ場所で時代がばらけていて、今までに発掘された場所だと末期王朝~ペルシア支配時代あたり。 これまでのエジプト学では、ミイラづくり工房ついては主にギリシャの歴史家ヘロ…

続きを読むread more

大量発生したサバクトビバッタがコンテナに紛れ込んで中国に! というデマが流されるので、バッタの繁殖特性について説明…

先月、隣のパキスタンで繁殖していたサバクトビバッタが国境を越えてインドに到達したことで、忘れてた人たちもまたバッタに食いつき始めた感じが。この問題、難しいのはインドとパキスタンが交戦中で、国境付近のバッタの群れにそう簡単に対処できないってことなんですよ。「ドローンを飛ばした」とさらっと書いていますが、ドローンで駆除できるようになるまでに…

続きを読むread more

古代エジプトの「黒いベタベタしたアレ」、科学的に分析される。

黒いベタベタしたアレ、って何ぞや? という話だが、見ればわかる。アレだよアレほら、よく見るでしょ?! 棺とか神像とかに塗られている黒い塗料みたいなやつのこと。瀝青(ビチューメン)と樹脂を混ぜたものだろうとは言われていたものの、改めて成分を分析してみたらしい。 Scientists Analyse 'Mysterious Blac…

続きを読むread more

ヒエログリフで暗号文とか書いて遊ぶ時に足りないもの: 色んな記号や顔文字を設定してみよう

ヒエログリフをアルファベットに当て嵌めて、ローマ字の日本語をヒエログリフに置き換えて暗号文を書いてみる、というのは結構よくある遊びだと思う。有名過ぎてもはや暗号でもなんでもないのでは。というのはさておき、ぱっと見わかんないのは確かだし、雰囲気は出るので授業中などにこそこそやり取りする分には十分なんじゃないかと思います。 で…

続きを読むread more

エジプト、ファラフラ・オアシス ~「牛の土地」と呼ばれた場所

エジプトの西部砂漠にあるファラフラ・オアシス(Farafra Oasis)は、現代でも秘境扱いされるヘンピなところにあるオアシスだ。面積はけっこう広いのに、住んでる人は少ない。現代では、奇岩の光景で有名な「白砂漠」への観光拠点として有名。古代エジプトは第五王朝の時代に早くも知られていた場所でもある。 Farafra Oasis a…

続きを読むread more

神殿は「建てる」ものではなく「刻む」もの。ナバテア文化の建造物

ナバテア文化/文明とは、サウジアラビアの砂漠に一千年に渡って継続した遊牧民の文化のことを指す。起源は不明だが、イエメンにあったサバ王国の子孫という説もあるらしい。だが、期限が一つである必要はない。砂漠に集まった遊牧の人々の一部が定住をはじめ、最終的にナバテア王国となったのだ。 そのナバテア王国、遊牧の民が神殿を「築いた」と表現され…

続きを読むread more

サウジアラビア発掘続報 ダダン王国~ナバテア文明の前段にある謎

ダダン王国といっても、おそらく知名度はほとんどないと思う。謎、というより調査が不十分で今のところよく分っていないというほうが正解だろうか。イスラームの歴史は重要視されていても、それ以前の古代――特に北アラビアの歴史は、どうも今まであまり調査がされていなかったようなのだ。というわけで、少しまとめておくことにした。 サウジアラビア…

続きを読むread more

お米にまつわる東アジアの神話伝承 稲作とイヌの不思議な関係 

中南米のトウモロコシやアジアのコメ、アフリカのイモなど、世界各国には、主食となる作物をもたらした神様にまつわる伝承がある。 その中の一つに東アジアの「コメはイヌがもたらした」というものがあり、何だか不思議な感じになっていた。 これは中国の少数民族の一つで雲南省に住むハニ族に伝わる伝承。 「洪水のあと、大地は何もない状態にな…

続きを読むread more

テシク・タシュ遺跡と中央アジアのヒトの変遷の謎

色々あって調べているうちに少し資料が集まってきたので、忘れないうちにまとめておくことにした。 タイトルのテシク・タシュとは、ウズベキスタンの東の端っこ、タジキスタン・アフガニスタンとの国境付近にある遺跡で、ネアンデルタール人の子供の骨が出土している。最寄りの街の名前としてはバイスン。かつてここがネアンデルタールの分布の東端と思われ…

続きを読むread more

イスラエル/テル・レヘシュ遺跡の今年の発掘調査報告が上がっていたので。

今年はコロナ影響で西アジア方面の発掘調査の報告をまとめて聞けるイベントが中止だったのだが、その一部でテル・レヘシュ遺跡の報告が動画で上がってるのに気が付いた。 この遺跡の下の方には、トトメス3世やアメンヘテプ2世の時代にエジプトが遠征していた町「アムハラト」が埋もれているとされる。 また、エジプトのアマルナで出土した外交…

続きを読むread more

アスワンの岩絵、いつの間にか一杯発見されてた…のでメモ代わりに

ここ最近、エジプトのナイル最上流/アスワンの岩絵新しく発見したよニュースを何度か見た覚えがあるので今どうなってんのかなーと思ってちょっと論文漁ってみたら結構出てた。というか、近くの街(ニューアスワン)が急拡大していて、それに伴って調査されることも多くなってるようなのだ。ここもピラミッドと同じで近くに街が進出してくる過程で新発見が相次いで…

続きを読むread more

チベットの自然神崇拝と仏教の関わり「森のチベット」ついて

チベットというと標高の高いところが多く、高原というイメージが強いのだが、少し標高の低い端っこのあたりは森林限界以下なので森がある。 そして、その森の部分には仏教ともボン教とも別に、日本でいう神道に近い自然神や精霊の信仰が今も生きている。 …というのを今更のように知った。 「森のチベット」アルナーチャル・プラデーシュ州西部に…

続きを読むread more

続報が出ないけど忘れないうちにとりあえずメモ: エジプト/シナイ北部で見つかった岩絵

大元の報道がこれ。シナイ北部で珍しい岩絵が見つかったけど年代わからんぜよ、という話。 場所は Wadi Al-Zulma 場所はal-Qantara Sharqの街から南へ90km、スエズ運河から東へ60kmとあり、地図を見ても何もない地域なのでどこだか特定が難しい。というか全然なんもない沙漠のど真ん中である。よく見つけたなこれ…。 …

続きを読むread more

めも代わり「ネアンデルタールはなぜ滅びたか」コロナ時代に考える種の生存条件とは

新型コロナウィルスの流行条件は、今のところまだ謎が多い。なぜか日本を含むアジアはヨーロッパに比べて流行が急激ではない。なんだかんだと理由をつけようとする人も見かけるが、一日に何千人も死亡するめちゃくちゃな状態と、これまでの日本の推移とが明らかに違っているのは確実に言える。しかし、どうしてそんなに差異が出たのかは分からない。 手を洗…

続きを読むread more

ミタンという牛っぽい家畜の謎。(牛ではない)

アンデスと同じく高地であるヒマラヤでは、高地特有の家畜が飼われている。 以前チベットに行った時に見かけた(そして美味しくいただいた)ヤクと言われる牛の仲間もその一つだが、どうやらもう一種類、ミタンというのがいるらしい。日本ではあまり聞かない名前だ。 面白いことに、調べてみるとどうもこの動物、どうやって家畜化されたのかよく判らなか…

続きを読むread more

アンデスの民は家畜の乳を利用しない。謎多き南米大陸の遊牧事情

世界の牧畜事情を眺めていたときに、「アンデスの民は家畜の乳を一切利用しない、世界でも少数派の遊牧生活を送っている」という話が出て来て、ほう…? と思ったので、ちょっと軽く調べてみた。いや、確かにアンデスでは乳の利用を見たことが無いんだよね。生で飲むのはもちろん、チーズやバターのような加工食品にもしていない。 ユーラシア大陸…

続きを読むread more

長期スパンで見る山の生態。山岳の生態学について読んでみた

同じジャンルで日本の山の生態学の本を読んだことがあったのだが、こちらはロッキー山脈のカナダ部分、「カナディアンロッキー」を舞台にした本。山全体の広範囲な生態学を扱った内容だ。 カナディアンロッキー: 山岳生態学のすすめ (学術選書) - 大園 享司 山の生態学というと、高山植物とか、山に住む動物とかをイメージしやすいが、この…

続きを読むread more

モンゴル中部の青銅器時代の石碑「鹿石」の写真集を手に入れた

出版社の「テクネ」というのは、Amazonでオンデマ出版をしている出版社。 考古学系の本もけっこうあるじゃーん! ということで漁っていたら、鹿石の写真集があったので早速ポチってみた。「鹿石」とは、中央アジアで見られる青銅器時代の石碑のことで、石の柱にデザイン化された模様が刻まれている。鹿モチーフの模様が多いことからそう呼ばれている。 …

続きを読むread more

古代エジプト人にとっての祭壇は、日本人でいう「お仏壇」。

古代エジプトの像は本来、魂(の一部)がINした状態だった。なので、お着換えとかお食事とかお世話をしなければならなかった。 という話である。 古代エジプトの神官さんの日課の中に、「神像のお世話」というものがある。  神殿 = 神の家  家の最深部にある至聖所 = 家主の神様のいるところ そして至聖所には神の像が置かれ…

続きを読むread more

古代エジプトで蝗害はどの程度起きたのか。現代の大発生から推測するバッタの被害状況とは

古代エジプトで蝗害はどの程度起きたのかがずーっと気になって色々調べていたのだが、古代の気候がはっきりしないところもあるので頻度まではは判らなかった。だが、現代と似た通った部分や動かせない条件から、実際に蝗害が起きた時の被害状況を推測することは出来た。 結論から言おう。  エジプトで起きるバッタの害は、他国に比べてそれほど大きくは…

続きを読むread more

もうやめて! ヨセフスのライフは0よ!(2000年前に死んでるけど) 「ユダヤ古代誌」に対するツッコミもろもろ

フラウィウス・ヨセフスという人がいる。 ローマ風の名前で、ローマの歴史家と紹介されることが多いがユダヤ人て、ローマがエルサレムを陥落させた時にローマ軍と戦って負けた。のちにローマに移住して平穏に暮らしたようだが、そのせいで同胞からは裏切り者扱いされていた人物である。生きた時代は紀元後1世紀。エジプトがローマ属州になった直後の時代で…

続きを読むread more

「村長」ことカーアペルの像の表情バリエーション作ってみた

[>前段 プス様ことプスセンネス1世の表情バリエーション https://55096962.at.webry.info/201512/article_11.html 今回は古王国時代の有名な木像、「村長」ことカーアペルさんでやってみました。 うーん普段善人ヅラの人がちょつと極悪っぽい表情で写ってる写真のギャップがいい!…

続きを読むread more

古代ギリシャの彫刻は、元はとても色鮮やかだった。…ん? これってもしかして

古代ギリシャの神殿や彫刻は、作られた当時には色鮮やかに着色されていた。 という話は有名なので、知ってる人は多いと思う。 今では真っ白なパルテノン神殿も、大理石の彫像たちも、本当はみんなカラフルだった。真っ白になってしまっているのは、長年のうちに色が落ちたり、博物館に保存するときに「洗浄」されて色の残りが汚れとして落とされてしまっ…

続きを読むread more

シナイ山 is岩。山という言葉から想像されるものではないという話

山とひとくちに言っても、世界にはいろんな山がありまして。 南極の山には雪と氷しかないし、乾燥地帯の山には岩と砂しかない。日本でいう「山」を想像すると全然違うものが出て来ちゃうわけですよ。というお話。 というわけでシナイ山の話。 以前、シナイ山の写真を見た知人が「えっこれ山じゃないじゃん、ただの岩じゃん」と言っていたのだが、…

続きを読むread more

今年のハッジ(大巡礼)は中止されるかもしれない

少し前から王族にも感染者が出たとかコロナ関連でちょっと大変なことになっているサウジアラビアさん。 現在、聖地メッカへの巡礼者の受け入れも止めてますが、今年はどうやらハッジ(大巡礼)も中止されるかも。との話が出ていました。ハッジとは、世界中のイスラム教徒が集う大規模イベントで、イスラム暦で開催日付が決まります。今年の会期は7/28~8/…

続きを読むread more

世界をかけるトウモロコシと、その代償/トウモロコシにつく害虫グローバル問題

トウモロコシといえば中米原産の作物である。アンデスのジャガイモと並んで、世界を変えた作物として知られている。 その高い収益性、ヨーロッパではメジャーな小麦では進出出来ない場所でも栽培できること。何より調理もしやすい。トウモロコシは、いまや世界中に広がっている。 意外な場所で見かけたのは、チベットに行った時のことだった。現地のチベ…

続きを読むread more