ソマリアとプントランドの潜入記。「謎の独立国家ソマリランド」

なんとなくオススメに出た本をポチって読んでみた。ソマリアとソマリランド、そしてプントランドについての本である。 「修羅の国」という情報が広く出回っているので、まず日本人で行く人は滅多に居ないと思う。 謎の独立国家ソマリランド - 高野秀行 しかし中の人は実は、このへんわりとよくグーグルマップで見ていたりする。 何故かとい…

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古代のペスト菌はそんなに凶悪じゃなかった。という説が強化される

最近はコロナ関連研究が注目を集めていることもあり、中世にパンデミックを起こしたペストに関する研究もちょくちょくおさらい記事のようなものが出ている。そんな何でこれは古代人の骨からペスト菌を回収した、という話で、パンデミックが起きるよりはるか以前の5,000年前のものだ。 初期のペスト菌は、実は後々のものより感染力や毒性が弱かったので…

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ニワトリはなぜ毎日たまごを生むのか→そもそも毎日産んでない

人類はなぜニワトリを飼育し始めたのか、という話をしていた時に、卵を食べるためだと思っている人がけっこういたなとふと思い出した。 しかし卵いっぱい生むようになったのは近代の話、かつ、日本では、養鶏がシステマチックにできていて、効率的に卵を産ませられるようになっているから、溢れんばかりの卵を安く買えるというだけの話である。 ニワトリの原…

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解読の見込みのない「未解読文字」ロンゴロンゴ、その最近の研究について

ロンゴロンゴ文字は、イースター島の住人が使っていたとされる文字である。 19世紀後半に発見され、収拾された二十数点ほどの品が全てであり、それ以外の資料は無い。読める人もおらず、未解読文字とされている。 詳しくはWikipediaとかで見てほしい。 にほんご https://ja.wikipedia.org/wiki/%E…

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梅雨時日本列島をエジプトで体験出来る場所がある…なんとそこは

ヒストリーチャンネルのエジプト番組だらだら流してたら、普段あまり見かけない貴重な映像が出てきた。 重量拡散の間である。 ↓ココの、玄室の上部のスキマあけてるとこ。 石積みの下にスキマを作ると、石の重量で天井を支えている梁の石が割れてしまうため、天井の石にかかる重量をへらすために石にスキマを作ったのではないか、と…

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トロイア戦争の概要が一通りわかる良入門書「トロイア戦争 歴史・文学・考古学」

歴史書コーナーにあったけど、タイトルどおり「歴史」視点の第一部、「文学」視点の第二部、「考古学」視点の第三部に分かれているので、実はどれでもあったりする。全部の視点をまとめた概要書になっているのでバランスも良く、初心者でも読みやすいと思う。 トロイア戦争:歴史・文学・考古学 - エリック・H・クライン, 西村 賀子 歴史視点…

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親方! 畑の中からこんなものが!! エジプト、農夫がファラオの碑文を見つけ出す

日本だと農夫が見つけ出すのは金印だけど、エジプトだと石碑が出てきます。 (たまに神殿や石像も出てくる) 今回は、古代エジプト第26王朝、アプリエス王の碑文が畑から出てきたらしいです。 Farmer discovers 2,600-year-old stone slab from Egyptian pharaoh http…

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「骨の髄まで食らい付くしてやる!」←それが出来るのは人間だから

「骨の髄まで食らい尽くす」、「骨の髄まで吸い尽くす」といった言葉がある。 骨の髄とは、骨の中心部にある柔らかい部分だ。場所や役割は医療系のサイトに出てくると思うのでそっちを見てもらうことにして… 食らったり吸ったり出来るほど骨髄があるのは、大腿骨など骨が太い部分である。そして、太い骨というのは硬い。 中にする髄を手に入れるのは…

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ヴァイキング時代の織物と、作るためにかかる手間暇についての覚書

最近発掘された、ノルウェー中央のヴァイキング時代(850~950年ごろ)の裕福な女性の墓から、羊毛の織物が見つかったというニュース。 ヴァイキング時代の織物が発掘されることはなかなかないのでこれは貴重な発見。 Unique Viking Textiles Found In Woman’s Grave https://archa…

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妖精は砂漠に踊る。ナミブ砂漠に出来る謎の「フェアリー・サークル」、有毒植物説は否定される

今回の話の舞台となるナミブ砂漠は、アフリカの南西、ナミビアの沿岸部に広がる、世界最古とも言われる砂漠である。 砂漠という名前で、確かに砂地が広がってはいるのだが、海から霧が流れてくるため雨ではなく霧によって水分が補給され、様々な動植物が生息することが出来る。ここの小動物は朝方に体の表面についた霧滴を舐めて水分補給していたりする。 詳…

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[悲報]中の人、ヒストリーチャンネルのエジプト番組視聴マラソンで死亡

ザヒ・ハワス博士の濃ゆいキャラとヒスチャン特有の過剰演出でお腹いっぱいウェップ…でも視ちゃうぐぬぬ 内容的にはわりと知ってるやつばっかりだけど、映像が綺麗だと凝視しちゃいますよね。そして昭和のバラエティ番組のノリで無駄に濃い。 https://jp.history.com/pgm/38843/ いや、ていうか吹き替…

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ファンタジー世界によくあるアレ~壁に囲まれた町の起源とその発展型のメモ

町を壁で囲うのは、周囲に敵がいるからである。 動物の敵なら柵でだいたいいけるので、石積みの高い壁をあえて作るなら、それは人間の敵を想定しているものと思っていい。 最初に町の周囲に壁を作り始めたのはメソポタミアの都市国家で、たとえばウルの町なんかは再現図だとこんな感じになっている。 町の周囲に高い壁があり、中心部には都市の神をま…

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「見せてやろう…本物の文化盗用というやつを」南米先住民コミュニティの苦労と先住民の文化遺産とは

つい最近、ルイ・ヴィトンが日本の数珠入れと自社デザインが似ていると難癖をつけたが、「市松模様って日本じゃ伝統的で一般的な柄だから特許権とか無いよ?」という至極当たり前のツッコミによって特許侵害なしと判定されたというニュースがあった。 ルイ・ヴィトンが市松模様数珠入れに権利行使するも、特許庁は侵害否定の判定 https://new…

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現代作家でも再現困難なガラスの器とは。(モザイクガラス)

以前、古代ガラスについて調べていた時に、ガラス製法の中でも特殊なやつは現代のガラス工芸家でもムリ、みたいな話が出てきて、どのへんがムリなんだろうと思っていたのだが、モザイクガラスの一部がそれに該当するらしい。 このへん。図録などでよくみるアレ。 製法の推定その1 製法の推定その2と完品の器 元にな…

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よく考えると「一次文明」っていう概念が謎すぎた。そもそも「一次」なんて無いのでは?

「一次文明」とは、自力で最初に登場した文明、という概念である。 最初に提唱したのはおそらくトインビーで、以下を上げている。 ※トインビーの「歴史の研究」より。 一次文明の鍵数は限られていて、他の文明は一次文明の後継または衛星文明とされる。 たとえばギリシャ文明はエーゲ文明の後継だし、日本はシナ文明の衛星。辿れるだ…

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ポポカテペトル火山と人口移動の理論。火山噴火はやっぱ怖いよね…

ポポカテペトル火山、メキシコにある富士山ライクなスタイルの美しい火山で、たまに噴火してニュースにもなる。 この山の過去の大噴火が先古典期のマヤの人口の偏向に関係したかもしれない、という話。 ざっくりいうと、大噴火で近辺の集落が吹っ飛び、堆積物でしばらく住めなくなってしまったため、人々がまだ住める近くの都市に移住し…

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ナイル川、水質汚染が生物の生存限界に達しようとしている件

ナイル川に水を提供する青ナイルの最上流、エチオピアに巨大なグランド・ルネッサンス・ダムが完成し、稼働を初めてから、エジプトではけっこう悲観的な報道が多くなっている。最上流で水をせき止められると、下流にくる水が減ってしまうのではないかということ。ナイルの河川ぞいに都市が増え、上流のエチオピアやスーダンでも水の使用量が増えていることから、エ…

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ナイルの恵みの正体とは「人の手による環境の改造」だという話

ナイルは特別な川である。中の人にも吉野川と同じくらいの思い入れはある。 その岸辺に古代エジプト文明を誕生させた川として知られ、ヘロドトスが「この地域の農民は労せず収穫を得ている」と驚嘆したその川のほとりには、ファラオの富を支えた豊かな穀倉地帯が広がり、のちにローマに併合されてからも、穀倉地帯として認識されていた。 しかし、そ…

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アフガニスタンのラピスラズリはなぜ枯渇しないのか? →近代に至るまでほとんど掘れなかった可能性

古代オリエント世界におけるラピスラズリは、紀元前3000年ごろから最も重要な宝石でありつづけた重要な品である。とれる場所は現在のアフガニスタン奥地の山奥の鉱山のみ。すなわち、ラピスラズリが発見された場所は、その時代にアフガニスタンからつながる交易路のどこかにつながっていたと言うことができる。 しかし、現在に至るまで採掘されているこ…

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「俺が死んだらPCのハードディスクを処分してくれ」←この言い方はもはや古い! これからは

またパソコンを壊した中の人です、こんばんは うん、またなんだすまない。ほぼ3-4年ごとに1台ずつ壊すよね。たぶんなんか電磁波とか出てる。昔はよくフロッピーの中身飛ばしてたし。 というのはさておき、今回壊したのはマザボなので生きてるHDDからデータをサルベージすべく外していきます。 そんで、この作業やってる最中に気が…

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ニワトリはいつから西洋呪術に使われるようになったのか。飼育と呪術の歴史を考えてみる

アテネの広場だった場所の地下から、古代ギリシャの呪いのツボが発見された、という記事があった。 ツボに書かれているのは呪詛対象の人物名で、なんと55人ぶんも名前が書かれており、さらに砕かれたニワトリの頭部や足の骨が入っていたという。 2,300-Year-Old Curse Jar Found In Athens Agora h…

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オーストラリアの闇、カンガルー肉の利用方法。まさかの…これ

こんなご時世でも、仕事で外国にいく人はいる。 オーストラリアに行った人から、「猫の餌がカンガルー柄だった」という謎の電信を受け取り、なんじゃそらとググってみたら。確かにパッケージがカンガルーの餌がある。これじゃカンガルー用の餌にしか見えんぞ…と思いつつよくよく見たら、なんとこれ、原料がカンガルーの、ペット用の餌なのだった。 …

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近代文学者に学ぶ、知的に見える煽りとは。ジョナン・スウィフト「書物合戦」

かつてSNSのようにダイレクトに言論を発信するツールがなく、しかも出版などという行為が限られた人のものであった時代、文筆家はいかにして自分のあふれ出る思いをより多くの人々に届けるかに頭を悩ませていた。今も駅前で怪文書を配っている人がたまにいるが、それは明治時代あたりからタイムスリップしてきた人かもしれない。 そして敵対する誰かを煽…

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17年ゼミと13年ゼミの発生周期から知る地球と昆虫の長い歴史

17年ゼミの大量発生のニュース見て、そういやあいつら何で周期で発生するんだっけ? と思ったのがキッカケで、本とか読んでみたら面白かった。はるか何千万年という地球の気候変動の歴史が、昆虫の分布と生態系の進化に関わっていた。 17年と13年だけ大発生?素数ゼミの秘密に迫る! (サイエンス・アイ新書) - 吉村 仁 本買うまでは面…

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知られざるヌビアのキリスト教・三王国時代の教会跡が見つかる。

内陣部分のカーブがきれいに残ってて「ほほう…」という感じ。 アフリカ内陸部に残された初期キリスト教時代の遺跡。キリスト教といってもカトリックとかプロテスタントとかではなく、東方系とか正教系とか呼ばれるうちの一派で、初期キリスト教から分離して、エジプト経由でナイル川を遡って伝播していった系譜になる。 Cathedral Of Do…

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図書館の栄枯盛衰史「図書館の興亡」

コロナで人がいない間に職場帰りに寄れる本屋が潰れてしまい、閉店時間も早まって紙の本で散財する機会を無くした中の人ですこんばんは。 でもアマプラあるしkindleのオススメが最適化されすぎて際限なくホイホイされてしまうのは変わらないんですよね。そんな活字中毒の人が思わず真顔になってしまう本がこちらです。 文庫 図書館の興亡: 古代…

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ピラミッドは無用の長物か、はたまた五千年の計なのか。現代視点から見る「遺物の価値」とは

ローマといえば、石づくりの水道橋が有名だ。一部は現代でもまだ使えるほど残っているる そんな水道橋にまつわる技術書をかいたローマ人にセクストゥス・ユリウス・フロンティヌスという人がいる。 彼いわく「無用なピラミッドや、有名なギリシャ人の労作と比較してほしい」というほど自分の携わった水道橋は素晴らしい、のだという。 古代のローマ水…

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パピルスは食べてもそんなに美味しくないのでは。ギリシャ人の書いてる内容がいまいちわからない

「パピルスの根っこの部分は食える」。 テオプラストスやヘロドトス、アイスキュロスなどが書いているのだが、どうも食えそうな気がしない。 自宅で育ててみているのをちょっと齧ってみたのだが、中身がスカスカで繊維のほかは水ばかり、ぶっちゃけ美味しくないし繊維が固すぎて飲み込めないのである… 中の人、パピルスの育成を始める。 ht…

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インカのミイラは今いずこ。失われた最高の宝の行方は

インカとは、インカ帝国の王のことで、古代エジプトや戦前の日本以上の「現人神」として扱われていた存在である。 スペインが征服しに行った当時ですら、呪詛を避けるため、落ちた髪の毛や切った爪を側女たちが拾って食べていたというくらい。身に着けた衣服や装飾品は霊力を持つとされ、廃棄する時はお焚き上げしていたらしい。そんな神聖なる存在だから、…

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