プトレマイオス朝のファラオたちの王名と伝統の変化について

古代エジプトの王たちには五つの名前がある。 即位名(即位したときにつく名前、王名)と誕生名(生まれた時から持っている名前、本名みたいなもの)が有名だが、それ以外の名前ってどうなってるんだっけ… と調べてみた結果、プトレマイオス朝の王たちはだいぶ伝統が崩れてる感じで面白かったので、ちょいメモしておこうと思う。 ◆アレキサンダ…

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「人間のように見える猫」、SNSとかでは人気だけど多分マズいやつだと思う。

人間のようにソファで寝てたり、二本脚で立ったりと、人間のようにふるまう猫の写真や動画はしょっちゅう出回っていて人気なのだが、あれって実はだいぶマズいのでは…? という話をしたい。 何がマズいかというと、猫が 本来の猫として振る舞うべき行動 を忘れかけているのではないかと思うからだ。 動物というものは、基本的に親や仲間の動きを…

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マヤの「薬壷」からタバコに混ぜた花の成分が検出される。これってフレーバー煙草なのでは

ユカタン半島で発見されたマヤの薬壷の中から、タバコに混ぜたメキシコ産マリーゴールドの成分が検出されたという話。 これの何がすごいかというと、かつてはカフェインとかニコチンとかの特定の成分しか検出出来なかったものが、最新の技術によって混ぜられた植物をピンポイントで特定できるようになっているということだ。 マヤでは同様の小さな薬壷の…

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洗濯女、という職業は実は近代ならではのものなのでは…という話 & 古代人の洗濯事情

「洗濯女」というと、絵の題材にもなっていることから何となく女性の職業のようなイメージを抱きがちだが、実は古代エジプトには、実は古くから洗濯人という専門の職業がいた。そして、古代の洗濯人は重労働であることから、男性であることが多かったようだ。 という話をしたいと思う。 絵画で「洗濯女」をテーマにしたものは、たとえばこのへん…

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イネの「分けつ」という言葉 ~分"げつ"と分"けつ"のどちらが正しいのか、という話。

分けつ、とは、イネ科の植物が横に横に葉っぱを増やしていくことを指す。 農水省のページでも「分けつ」と「分げつ」を使ってるところがあって、どっちが正しいんだ論争みたいなのがあるらしいことに気づいたんだけど、結論から言うと  元の漢字の読み方は分「げつ」  だけど今の農家の人は実際には分「けつ」と言っている 元の漢字は「分蘖…

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そういえばアナログ絵って道具が揃わないと描けなかったよね…という話。

整理してたら机の中からペンが出て来たぞ!!! えー何のペンかわかんない人もいると思いますがこれ、20年くらい前はわりと一般的に使われてたマンガとかの絵の下線を描く道具ですね。緑色の棒がペンの本体で、ペン先を嵌めこんで使うやつね。万年筆が近いかと。インク壷を手元に置いて、たまにインク零したり、うっかり力入れ過ぎてペン先が開い…

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幻のロバ、アドベスラを追うフィールドワーク「野生馬を追う」

タイトルは「馬」で章立ても馬が起点となっているが、本題というかメインとなっているのはロバ。それも、インドに住むインドノロバと、飼育ロバとの間の第一世代交雑種である「アドベスラ」がメインになっている。今でこそインドについての本にたまに出て来るこの名前だが、現地での呼び名であるこの言葉を探り当てたのは、どうやらこの本の著者らしい。つまり本の…

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エジプトさん、ドイツから高速鉄道を買うことに。紅海から地中海までぶち抜くぞーひゃっはー

えっドイツのシーメンス製なの? 中国製じゃなく?? というのが最初の感想だった。アフリカは結構、中国さんが手を出してるんだけど、そこは手堅くいくのね…。 Egypt signs MOU with Siemens for $23 billion high-speed train line -cabinet https://www.…

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【悲報】巨大狼、逝く(※1万3前年前に絶滅はしている) ダイアーウルフ、実は狼では無かったらしい

北米大陸の覇者、氷河期のイラストによく出て来るあの巨大狼ダイアーウルフ、実は狼じゃなかったらしいことが部分的に採取されたDNAから判明した、という研究。そもそも狼ともコヨーテとも犬とも全然違っており、少なくとも「イヌ属」ではないことまでは確からしい。えっ…マジで。 The legendary dire wolf may not h…

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アルジェリアに古代エジプト王ショシェンク一世の像が立ち、物議をかもす

ヒャッハー! 古代エジプト王がアルジェリアまで征服したぜー! という話ではなく、ベルベル人系のエジプト人と考えられている古代エジプト王、ショシェンク一世(※かつてはシェションクと読まれていた)の像を、ベルベル人の多いアルジェリアの街に建ててみた、という話らしい。それに対してアルジェリア人は「なんでうちの国にエジプトの王の像が立って…

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古代の情報伝達速度はどのくらい? 古代エジプトの年代換算にまつわるちょっとした疑問

古代エジプトの年代は、西暦のようにカウントを重ねていくやり方ではなく「xx王の即位〇年」という形式で表現される。 王が亡くなると、次の王の即位年としてカウントしはじめる。 ここで気になるのは、王が崩御した、という情報は、どのくらいの早さで伝わるのか、ということ。 伝わるのが遅ければ、伝わるまでの間は前の王の治世でカウントされ続…

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目まぐるしく変わる恐竜学の姿「愛しのブロントサウルス」

タイトルでホイホイされて手に取ってみたわけだが…。 ブロントサウルス、とは、かつてティラノサウルスやトリケラトプスなどと同じくらい人気のあった、代表的な恐竜である。首が長くて体がでっかい。たぶん一回は見たことあるはず。 brontosaurus.webp しかし、かつてキッズをワクワクさせたこの恐竜は一度"絶滅"した。アパ…

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写真がひたすら緑色。ギアナ高地と秘境の穴

ギアナ高地にも穴は…あるんだよなゴクリ(※下手に降りると登って来られない) 図書館でウロウロしてたら何故か写真集コーナーにあったこれ。2003年にNHKのNスペで放映された番組の本らしい。 ギアナ高地巨大穴の謎に迫る (NHKスペシャル) - 早川 正宏, チャールズ・ブリュワー=カリアス 番組を作ることになった裏話や、…

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ピラミッド労働者、トイレどうしてたんだろう。っていう話

ナショジオチャンネルでやってた「エジプト空中散歩」は大変映像が良かったのでぜひ見よう皆。 次回は1/16と1/18に放送だ。ピラミッドだけじゃなくヌビア(エレファンティネ島)、シナイ半島(聖カタリーナ修道院)、カイロの町並みなども空撮が出て来て、あまり見ない確度の映像が楽しめる。ていうかカイロはテロ警戒してなかなかドローン飛ばさせてく…

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理髪師の起源は古代エジプト! みたいな話を見かけたので、元ネタを集めておいた。

色んなものの起源にされる古代エジプト、今回は「最古の理髪師は古代エジプト!」かいう話を見かけたので元ネタを改めて調べてみた。 情報を整理すると、古代エジプトのより古い時代の理髪師は、そういう選任の"職業"ではなさそうだ。高貴な人や神職に対してヘアスタイルを整える役割の人たち、というのは、王に対しては重要な廷臣が、王妃に対しては侍女…

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古代ギリシャ・ローマを中心とした地中海世界の論文集「古代地中海世界のダイナミズム」

ローマ属州時代のエジプトについての資料を探しててたまたま見つけた本なんだけど、読む予定だった章以外もけっこう面白かった。 ギリシャ・ローマの研究はわりと偏った視点が多い(周辺他国や文明との関わりに関する意識が薄い)気がしてるのだが、この本だと周辺との関係がメインになっていて面白い。複数人で書いてる論文集みたいな感じの本なので、興味のあ…

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いつか人類が宇宙に行く日… 日本人はきっと、相変わらず風呂を求めるはず。

南極探検の話の本を読んでいたら、越冬隊がマイナス20度の南極で雪に掘った穴にビニールを敷いて、露天風呂をしてキャッキャウフフしていた。露天風呂から見えるオーロラは最高だったそうだ。 …いみが わからない いや、判るんだけど、わざわざマイナス20度の「露店」風呂をする意味があるのだろうか…。 南極では水は無い(全部凍っている…

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一体何が起きてるんだよ…。セルビア税関、大量の古代遺物を押収する

またえっらい大量に出て来たな…という感じの。 セルビア税関が、お隣ルーマニアとの国境で古代遺物満載のトラックを発見。表向きは「寄木細工」の輸送、となっていたものの、実際には盗掘されたらしい遺物の密輸だった。というもの。写真を見ると、正教系の十字架が多い…。青銅器時代、ビザンツ時代、中世、さらに古代スラブ人やケルト人の遺物まで入っている…

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コロナ対策での各国の対応がバラバラなのは、実は生物として正しい…という話。

せいぞーん せんりゃーく! というのは置いといて、昨年は年明け早々に「中国で新型肺炎が発生」というニュースから始まった。そしてあれよという間に問題のウィルスは全世界に広がり、多数の死者を出しつつ今に至る。対策は判っているのに実行できない。情報はあるのに理解できない人も多い。グローバリゼーョンとか言われつつ各国の対応はバラ…

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エジプトさん、カルナック神殿のスフィンクス参道修復プロジェクト始まるとの情報。

いやー今まだコロナの影響とかあってエジプト行けないんですけどね…。 観光客が少ないうちにやる予定なのかなぁ。 カルナック神殿前のスフィンクス参道の工事とスフィンクス本体の修復を始めるので、一時的にスフィンクスをどけるよ! とのこと。 この記事だけだと詳細が分からないのだけれど、地下水の排水溝を作るって話と、傷んでる29体を直す…

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古代世界の筆跡鑑定~ユダ王国の識字率と、残る文字/消えてしまう文字

現代は、日本含め多くのいわゆる先進国においては識字率は99%、人類史上過去を見ないほどみんな読み書きができる世界になっている。 しかし古代世界においては、識字率は高くて数%、少なければ1%を切る。ともされる。 古代エジプトのように人口の多い国であれば1%でもけっこうな人数である。 ピラミッドを作っていた頃の人口は、説により50…

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沙漠に町を作りましょう。現代エジプトさんの街づくりが完全にシムシティな件

グーグルマップとかグーグルアースとか便利なものがあるので、最近ははるか遠くの国でも上空から様子を見ることが出来るのです。 街がどんどん作られて風景が変わっていくことを認識できる面白い場所がエジプトにありましてですね…このへん。この黄色つけたあたりね! 近年になって開発されはじめたニュータウンが連なっている場所。 ここを上…

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【もしかして】ギザの三大ピラミッド、中ピラミッドが混じっているのでは

正月から何をしているのかという話だが、真面目に考えると気になって来るのが人間のさがというもの。 そしてまた、年明け早々からエジプトのくだらない話をしているのが、このブログに相応しいとも言えよう。 ギザの三大ピラミッド、という言葉はそれなりに定着していて、エジプトのギザ台地には巨大なピラミッドが三つ並んでいるのだと思い込んでい…

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【ゆく年】今年も一年お疲れ様でした。良いお年を!【くる年】

今年はまぁ、色々ありましたね…。とりあえず元気で生きてられればそれでよかろう。あと来年もお仕事があるのは良いことだ。 しばらくは旅行で国を出ることも出来なさそうなので、今年は過去の諸外国遠征記事でも貼っときますかねー。 まだ行きたい場所はたくさんあるので…コロナ落ち着いたらね…。 あと、山にも登りたい。 イギリス…

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イスラエル海岸線から古代の大津波の痕跡が見つかる。もしかして湾岸の遺跡は津波で一掃されたかも?

tunamiは日本語から英語に借用され、今や世界中で通じる単語の一つである。 なので「Paleo-Tsunami」はそのまんま「古代の津波」と読んでいい。いきなり日本語入るとちょっと「ん??」ってなるけどね。 Evidence For A Massive Paleo-Tsunami At Ancient Tel Dor, Isr…

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北海の水没した古代の居住区から、人間の骨で作られた道具が見つかる。

約11,000年前、氷河期が終わる以前に陸だった場所から漂着したと思われる古い道具類の中から、人間の骨で出来た武器が見つかった、という話。人間の骨はあまり強度が高くないので実用的な武器としては使いづらいはずなのに、なぜ素材として採用したのかは謎。 ちなみに、なぜ発掘ではなく漂着かというと、ここは日本の近くで言うとベーリング海峡の陸…

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アヌビス神のモデルはキンイロジャッカルでは無かった…そもそもアフリカにいるのはキンイロジャッカルではなかった件

キンイロジャッカルといえば、古代エジプトの神アヌビス神のモデルではないかとされていたイヌ科の動物。 それが詳しく調べてみたら、実はアフリカにいるのはキンイロジャッカルではなく、別の種だったというお話である。 アフリカのキンイロジャッカル、実は新種のオオカミだった https://www.cnn.co.jp/fringe/350…

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そろそろ皆忘れている頃だろう「学術会議」の問題点: 政府に提言出来る立場に就くならば、政権批判は「してはいけない」。

" 政府に提言出来る立場に就くならば、政権批判は「してはいけない」。" これが大前提である。 こういうことを言うと、「政府を批判してはいけないのか! 学問の自由を侵害している!」とか噴き上がる人もいるだろうが、よく前提を読んでもらいたい。 政府に提言出来る立場に就くならば、その政府の存在そのものや、政府の出してきた案を根本…

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最近発見された「謎の遺跡」と未知の古代文明について集めてみたぞ。

この地球上には、まだ未知なる文明や文化圏が、知られざる歴史が埋もれている。 最近になってようやく発見されたものの、どういう勢力がいつ作ったのかもよく判らない遺跡も沢山ある。 今回は、そのうちの幾つかを紹介してみたい。どれも今後の調査が気になるものばかりだ。 ●ペルー南部にある「地上絵」 https://55096962.…

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