ミイラにつくアタマジラミから宿主のDNAを採取? 驚きの手法が開発される

古代のミイラからDNAを採取する…と聞けば、多くの人はミイラの骨や髪の毛など体の一部から抽出することを考えるだろう。だが今や、ミイラのつくシラミの卵から高精度のDNA抽出が出来るらしいのだ。これはすごいぞ…!

Nits On Ancient Mummies Shed Light On South American Ancestry
https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2021/12/nits-on-ancient-mummies-shed-light-on.html

正確には、「シラミが卵を産み付けるために髪の毛につっくけるセメント状の物質(nit)」の部分から抽出しているらしいのだが、このニットが天然カプセルみたいになってて、いい感じにDNA情報の保存に役立つらしい。なる…ほど…? これは思いついた人が頭いい。
ちなみに古代人は高確率でシラミを持っているらしい。

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それと、シラミの卵の大きさは、生きてきた環境によって変わるものらしい。
寒いと卵が小さくなる。しかも卵を人間の頭皮からくる熱で孵化させるので、寒冷な場所に生きていたヒトの頭に棲んでるシラミほど頭皮に近い場所に産卵するのだとか。
アンデス山脈の高地など、まさにその条件に当てはまる。
シラミの卵の大きさや、卵を産んでいる場所で、宿主の暮らしてきた環境がわかるというのも驚きだ。


思えば、人とシラミは長い間、共生してきた。
おそらくは人類がアフリカを出て以降、奴らはずっとヒトにくっついて世界を旅し、地球上に拡散していったのだ。世界各地のミイラからシラミが見つかる、というのも納得。そうだよな、近代みたいに毎日お風呂入るんじゃなきゃ、いっぱい寄生されてるよな。

なお、シラミのnitを使って分析した場合、骨や血液から得られるるよりも高精度のサンプルが得られる、とのこと。
これによって、ミイラの祖先の研究が一気に進みそう、だそうだ。今後の結果に期待したい。

"The samples used for DNA studies of nit cement were found to contain the same concentration of DNA as a tooth, double that of bone remains, and four times that recovered from blood inside far more recent lice specimens."