「黄金の舌」のミイラは珍しいものではなかった? バルセロナ大の発掘で事例が増えた。

少し前に流れたニュースがこちら。

彼は死後、神と対話出来たのか。エジプト、タップ・オシリス・マグナから「黄金の舌のミイラ」発見される
https://55096962.at.webry.info/202102/article_3.html

そして今回はオクシリンコス(現代名: El-Bahnasa)からの発見。
あれ? 同じニュースまた流してる? とか思ったけど、時代がほぼ同じなだけで場所が違ってた。

Human remains with golden tongues unearthed in archaeological site in southern Egypt
https://english.ahram.org.eg/News/443817.aspx

今回発掘されたのは、上エジプトのミニヤ県にある遺跡。前回黄金の舌を入れられたミイラが見つかった場所と同じく、今回もギリシャ人の入植地でもあった都市なので、もしかしたら、この風習はギリシャ系エジプト人に関連するものなのかもしれない。もしかしたら、現地のエジプト語がうまく喋れない入植者が、エジプトの死後の世界で神々にうまく「否定告白」の儀式を出来るように願ったのでは…などと、想像をたくましくしてしまうところだ。

ちょうど今、上野の国立博物館でやっているミイラ展でも取り扱われているテーマだが、ミイラ作りが一般庶民にも広まっていくと、地方や工房ごとに独特の風習が生まれたことが分かっている。たとえば、体内から内蔵を取り出したあとに護符と一緒に像を体の中に埋め込む、というような作り方をしたミイラがあることが、最新のCTスキャンによって複数、見つかっていたりする。
この黄金の舌も、それら地方の風習の一つではないかと思うのだ。

かつては時代ごとにミイラの作り方が解説されていた。そもそも盗掘品が多くて、どこの遺跡から出てきたかも分からないので地方差の研究も出来なかったのだと思う。
だが今後は、「xx年ごろのxx地方のミイラの特徴」みたいな感じで、細分化されていくのかもしれない。


あと、ググってたらバルセロナ大のオクシリンコスの発掘調査ページがあった。
http://www.ub.edu/visitavirtual/visita-virtual-oxirrinc/la-missio-oxirrinc.php?idi=EN

どんな感じの遺物が出てるのかとか、これまでの発掘とかが見られる。
背景めっちゃくちゃ普通の村なのにどーんとグレコ・ローマンな遺跡が無造作に広がってるのが、さすがエジプト…って感じである。

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