人間って…すごいよな。ゲームRTAに見る「正確動作の限界点」

説明しよう。
RTAとは、リアル・タイム・アタックの略であり、ゲームでRTAといえぱ、いかに早くゲームをクリアするか、という最速を競う競技のことである。

え? 競技?
うんそう、れっきとした競技なんだ。eスポーツの一種っていうか。集中力と体力、精神力をもってプレイすることを「走る」と表現し、プレイヤーは「走者」と呼ばれる。無事にクリア出来れば「完走」だが、タイムはともかく、そもそも完走しきれること自体が凄いのである。

タイムアタックなので悠長にレベル上げをしている時間はなく、強いアイテムを揃えることも、仲間を集めることも出来ない――たとえばゼルダの伝説・BotWなら、初期のハート3つの状態でいきなりラスボス・ガノンに挑む。もちろん1発攻撃を食らったら死ぬ。あとカースガノンを減らしてないので8連戦とかである。その極限状態で、1/60秒タイミングを見計らってノーミスで攻撃しまくる!

…うんまぁ、無理ですね普通の人。
まず攻略チャート覚えるっていうのもだいぶ無理。

説明が長くなったが、という感じの競技を年末に見ていた中の人、ふと気がついたのですよ…


昔から謎だった、人間技じゃねぇ古代の工芸品作ったのって

もしかして、こういう人たちなのか?


と。



近代の分かりやすいものでいうと、卵のカラの彫刻とかである。
薄い卵のカラを鋭利なナイフで丁寧に細工していくものだが、ちょっとミスると割れてしまう。これもノーミスで長時間、正確に動作を繰り返さないと出来ない。

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そもそも人間って、「全く同じ動作を正確に繰り返す」って苦手だと思うんですよ。だって 動物 だもの
そういうの得意なのは機械のほう。機械じみた正確さで何時間も作業出来る人間は、人間離れした存在だと思う。訓練でどこまで可能になるかは分からないが、少なくとも、何も訓練されていない普通の人間には不可能だ。

古代の芸術品の中には、今のような鋭利な刃物もない時代に作られた、ものすごく細かいビーズとか、超絶技巧で作られたガラス製品とか、とんでもない手間のかかった織物などが存在する。あれらを作った人々も、おそらくは、攻略チャートに等しい手順を暗記し、訓練によって正確な動作を繰り返すことを可能としていたのではないかと思う。RTA走者に必要とされる能力と同じものを持ってたのではないかと。


ピラミッドのようなデカいものを作るのは、別にそれほど難しくはないし、人間離れもしていない。
なにしろ人海戦術でなんとかなる。数の暴力は人間の得意とする戦法である。
たった一人で、精緻なものを作り上げるほうが人間離れした所業だと思うんだ…。