東地中海世界の文化圏の交錯:キプロス島から古代エジプトの遺物が発見される。

キプロス島は、東地中海のちょうどいいとこに存在する島である。
エジプト文化圏とも、メソポタミア文化圏とも、アナトリア文化圏とも、そしてギリシャ文化圏とも被っている。なのでそれらの遺物が重なって出土する。
今回報告されている発見も、その一つだ。

Gold Jewellery From The Time Of Nefertiti Found In Bronze Age Tombs In Cyprus
https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2021/12/gold-jewellery-from-time-of-nefertiti.html

発掘されたのはキプロス島南部の沿岸の町。
紀元前1350年ごろ、エジプトではちょうどアマルナ王朝の時代の遺物が出てるらしい。それが記事タイトルの「ネフェルティティの時代」にされている。

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あと写真無いけど、面白いなと思ったのはメソポタミアで信仰されいたマルトゥ(別名アムルル)の名前のある印章が出てきてるらしいってこと。
メソポタミアからの遺物は、おそらく川を遡って辿りついたのだろうが、どういう人たちが、なぜ持ち込んだのかは想像力を掻き立てられる。

この、鳥の顔をした女神像も興味深い。
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キプロス島で紀元前1400-1200年頃に信仰されていたものらしく、類似品は探すとけっこう見つかる。
子供を抱いている姿で作られることが多いようなので、おそらく子供の守り神だったのだろう。今回の墓の主のひとりも子供みたいだし。

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他にもインドのカーネリアンや、アフガニスタンのラピスラズリなども出てきているようで、当時の交易路のつながりの広さを思わせる。

尚、エジプトとキプロスをふくむ沿岸沿いの海路での交易については、ウル・ブルンの沈没船などが有名だ。
残ってる証拠は少ないけど、この時代って、縦横無尽に人とモノと情報が移動しまくってたんだろうなー。