エチオピア南部ゲデオの巨石群、想定されてたより1,000年ほど古いという報告が出る

エチオピアには、知られざる巨石遺跡がたくさんある。
中の人が以前訪れていたアクスムなどは最も有名なものだが、実は他にも石柱をぶっ立ててる場所が点在するのだ。そして、それらのほとんどは、あまり詳しく調査されていない。

今回調査されたのは、暫定世界遺産リストに載ったばかりの南部ゲデオ。
日本語で検索してもサッパリ資料が出てこないくらいのマイナーっぷりだ。ていうか観光地化もされていないし、行ったことある人は少なそう…。

New Date Acquired for Stone Monoliths Found in Ethiopia
https://addisinsight.net/new-date-acquired-for-stone-monoliths-found-in-ethiopia/

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写真見ると、畑の中に石柱がぶっ刺さってる感じで、大丈夫か?? という感じだ。
いや、ていうか、むしろ今までよく残ったな…。古代エジプトの遺跡も畑の中に転がった状態で残ってたりするけど、それと似た感じというか…。さすがにこの石柱だけ見ても、紀元前なのか紀元後なのか、サッパリ分からない。今回のニュースでは、推定で1世紀頃に作られたものとされているので、北部のアクスム石柱群よりは数世紀古いことになる。エジプトのオベリスクの影響が考えられるアクスムの石柱とは全然形状が違うのでは、こちらは、アフリカ独自の文化になるのかもしれない。

↓ちなみにゲデオはココ
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実際の遺跡がどんな感じで分布していて、どういう雰囲気なのかは、たとえばこのへんの調査報告を見ているとある程度は判る。

Megalithic Landscape: First Abaya archaeological mission
https://cfee.hypotheses.org/2654

Paysage mégalithique de la zone Gedeo / Megalithic landscape of Gedeo zone
https://cfee.hypotheses.org/1060

Fig.-3.jpg

Fig.-4.jpg

調査中に新しい石が埋もれているのが見つかったり、埋葬の痕跡や人骨、黒曜石などが見つかっていることが判る。
つまり、アクスムと同じように、石柱が墓碑として使われていた可能性はある。また、ここから見つかっている黒曜石は、さらに南のケニア産だったことも分かっており、ケニアとのつながりがあったらしい。

とにかく数が多く、既に失われてしまったものや、未発見のものも大量にある状態というのだから実に興味深い。もちろん、調査が進んでいない今の段階では、これらが歴史の中にどう位置づけられ、誰が何のために作ったのかもそれほど明確ではない。ある意味で、知られざる古代文明が少しずつ明らかになりつつある状態である。

なお、エチオピアのあまり調査されていない巨石遺跡としては、隣接するWolayitaやHadiya、Sidamaなどにもある。
全部同じ文化圏のもので同じ時代なのか、実は別の時代のものが混じっているのかもまだ分からない。今後の研究に期待…北部は内戦状態だけど、うん、南部は今のところそこそこ平和だから…今のうちにね…。