エジプトで実施された90年代のリモートセンシングと、未知のピラミッド探索プロジェクトについて

お国のお金がこんなロマンいっぱい夢いっぱいなことやってたんだ、知らんかったわ。という感じ。
たまたま日経サイエンスの50周年企画で過去の特集記事一覧とか出てたのを見ていて、その中に、1997年というかなり昔にエジプトで実施されたリモートセンシングの記事があったので、どんなことやってたのかをちょっと探してみた。

宇宙から古代エジプト遺跡を発見
https://www.nikkei-science.com/page/magazine/9711/egypt.html

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テレビでエジプトミステリーとか遺跡を霊視するとかやってた時代に、こんなテクニカルな考古学もやってたのかー。いう感じ。
ていうか、遺跡を霊視させてた酷い学者の人も名前連ねてる研究だな、、、

トゥーム・チャペルの発見についての記事は、早稲田大学のサイトにある。
https://www.egyptpro.sci.waseda.ac.jp/dhshr.html

リモートセンシングの技術的な話は東海大学の人が書いていて、文部科学省のサイトにある。
なんで文部科学省かっていうと科研費もらってお国の事業としてやったから。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/attach/1332143.htm

テクニカルな部分は東海大の研究所が支援したんだな、というのがこれを読むと分かる。
そして、今では「宇宙考古学」などと名前がつけられて多くの成果を挙げているリモートセンシングが、既にこの時代から試行錯誤しながらも試みられていたのだと分かる。


中の人もあまり覚えていない時代だが、90年代から2000年代初頭にかけて、日本のエジプト考古学者(の一部)は、「ハイテクで考古学」というキーワードをメディアに喧伝していた。主に早稲田系の学者の人が喧伝していたわりに、今から見てみると実はそのハイテク部分は別の大学が協力してやっていたんだったり、詳しい技術的な内容ではなく見つけた遺跡などの成果ばかり強調してしまって、なんか、だいぶ勿体ないことしたよな…という感じがする。

この技術部分、つまりはテクニカルな考古学の手法を洗練させていれば、今頃は、他国のエジプト学者にハイテク部分で追い越されることは無かったんじゃないのか、と思ってしまう。

そもそもバラエティ番組への露出の仕方もマズかったよね。エジプト考古学は単に見栄えのいいものを探している宝探し、証拠もなしに空想でストーリーを膨らませるもの、として定着させてしまって、そういう学生ばっかり集めてた大学も見かけた。


とはいえ、東海大の研究所は、最近では「ミューオンでのピラミッド透視」とかのテクニカルな考古学にも関わってるのを見かけるので、ぜひ科学的な考古学を啓蒙していって欲しいなと思う。今の考古学のトレンドは、科学ジャンルとの合同研究だしね。