キバタンの学習行動に見る、動物の群れ内での文化伝播について

これは面白いな! と思ったのでちょっとメモしておきたい。
オーストラリアの住む野生の大型オウム、キバタンの間で「ゴミ箱のフタの開け方」という知識が急速に伝播しているという話だ。

オウムが「ゴミ箱のフタを開ける」という行為を急速に学んでいるという報告
https://gigazine.net/news/20210726-cockatoos-teaching-each-other-how-to-loot/

※英語ソースは記事内のリンクにある

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実に器用にゴミ箱のフタを開けているのだが、これが、ここ数年の間に急速に広まっていて、しかも集団内で互いを参照しているというのがとても興味深い。これ、複雑な言語や明確な群れ意識がなくても文化的に進化出来るという証明になっているからだ。

かつての人間の進化の道すじを考えてみてほしい。
最初に火を使った人は誰だったのか。石器を作り始めた人がいたとして、その技術はどのようにして人類全体に広まっていったのか。
仲間内の行動を見て「真似」するという行為は、人間の赤ん坊でも見られる行動だが、全ての技術はそこからスタートなんである。真似して習得する。さらにそれに磨きをかける。より洗練された方法を皆が真似する。これを繰り返して文化が種族全体に広まっていく。

オウムの間で伝播されている技術、今はただの「ゴミ箱のフタ開け」だが、これも文化の一種に違いない。オウムが文化を持っている。そして仲間内で継承することが出来ている。これは大きな衝撃である。やばいじゃん。鳥めっちゃ進化してるやん。文化は高度化していくと一つの文明になる可能性がある。100万年後には再び恐竜の子孫が天下とってるかもしれない。


なおキバタンの生息範囲は、ほぼ人間の都市と重なっている。
今後も彼らは人間に寄生しつつ、人間の行動を観察し何かを習得していくのだろう。ある意味で恐ろしく、ある意味ではこの先どう進化していくのかめっちゃ楽しみでもある。

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