【ファラオの呪い】古代エジプトの土壌と天然放射性物質による内部被曝について

サッカラの地下墓地で被爆する量はどのくらいか、という論文が出ていた。
調査されている場所は、ジェセル王の階段ピラミッド近辺の地下だ。

Radon and thoron concentrations inside ancient Egyptian tombs at Saqqara region: Time-resolved and seasonal variation measurements
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1738573317305569

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前提として、エジプトは土壌の関係で天然の鉱物からの被曝量が多い。
東日本大震災の後、テレビや雑誌がやたらと被爆の恐怖を煽っていたこともあって一度記事にしているが、王家の谷ついても過去に調査が行われていて、60mSVを越える被曝量があると計算されているため、一年中地下に潜ってる作業員などは注意しないと被曝量が国際基準を越えてしまうだろう、という結論になっていた。

【踏み絵】まさかの危険な観光地…エジプト・王家の谷は放射能に汚染されていた!!【引っ掛け】
https://55096962.at.webry.info/201503/article_28.html

今回はもうちょっと北の土地だが、やはり地下でずっと作業するなら被曝量のコントロールはしたほうがいい、という結論に達している。

★参考
ラドンとトロンって何? 内部被曝とは? という方は、環境庁のページを参考に。このテの情報は、そのへんの怪しいニュースサイトや動画解説は一切信用しないのが吉です。
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h29kisoshiryo/h29kiso-02-05-08.html

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これらは半減期が短いものの、一旦吸い込むと肺胞や気管支壁面に付着して体外に排出されないため影響が大きくなる、とのこと。要するに土埃を吸い込まなきゃいいじゃん、という話なのだが、たとえば、墓の修復作業で内部にこもる人などは、どうしても埃を吸い込んでしまうし、内部の空気の流れが悪くて暑くなり、マスクをしていられないとかもある。
それが、「換気をよくすることで内部被曝を減らせる」という話に繋がっている。

しかし当然、古代人にはそのような知識はないし、線量計もない。
王家の谷でもサッカラのピラミッドの地下でも60mSV程度が計算されているということは、そもそも地下墓地を掘削して装飾していた古代の作業員たちは皆、そのくらい被爆しつづけていたのではないだろうか。古代人の寿命は元々短いので、これで病気になっても特に問題にならなかったかもしれないが、健康に良くないのは間違いない。

「ファラオの呪い」は科学的ではないが、地球が仕掛けた自然界の罠は科学的な意味でも実在する。
冥界に通じる地下世界に触れる時にはくれぐれも、騒がず、短時間で済ませることをお勧めしたい。