偉大な芸術家の世界はいつもこじらせ。芸術家たちの人生を紹介する「こじらせ美術館」

美術史は「こじらせ」から生まれている。

そんな前置きから始まる、こじらせてしまった偉大な芸術家たちの紹介本である。
本に出てくる本人や代表作は、すべて模写。独特のタッチだが絶妙に似ていて、元の絵を思い出しやすい。絵本のようにも楽しめる。

こじらせ美術館 (ホーム社) - ナカムラクニオ
こじらせ美術館 (ホーム社) - ナカムラクニオ

「こじらせ」た人たちばかりなので、たとえば自分で耳を切り落としたゴッホなどはその筆頭だし、女性関係がめちゃくちゃだったピカソももちろん出てくる。もちろんミケランジェロやラファエロもお馴染みだ。しかし紹介の仕方が独特で面白いのと、あまり知られていない人も出てくる点が良かった。
各芸術家につけられているキャッチがとてもセンスがあって良いのである。「うん、まごうことなきダメ男だな。」とか、「あー、確かにアル中だしこの人は酔っ払いだよな…」とか、本文を読むと納得する。単なる人物伝ではなくチョイスの仕方も上手いなと思った。

E6FmV3VVkAACmIz.jpg

E6FmV3VUYAMZzPJ.jpg

それにしても、歴史に名を残した芸術家、あまりにも自殺しすぎじゃない…?

いや、そもそもが「こじらせた人を集めよう」って趣旨の本だから、こじらせた結果の早死には判るんだけど。自殺じゃなくてもドラックやって中毒死とかもあるし。何ていうか…。うん。
そんな中で、「まだやりたいことがある」と言いながら病死したフリーダ・カーロなどは珍しい。人間関係はかなりこじれてるけど。

E6FmV3WVcAUTx3E.jpg

自分を追い込むことや内面を見つめること、多大なストレスに対する発露が芸術になるのかもしれない。