ファンタジー世界によくあるアレ~壁に囲まれた町の起源とその発展型のメモ

町を壁で囲うのは、周囲に敵がいるからである。
動物の敵なら柵でだいたいいけるので、石積みの高い壁をあえて作るなら、それは人間の敵を想定しているものと思っていい。

最初に町の周囲に壁を作り始めたのはメソポタミアの都市国家で、たとえばウルの町なんかは再現図だとこんな感じになっている。
町の周囲に高い壁があり、中心部には都市の神をまつる神殿がある。ヨーロッパの町だとこの神殿が教会に変わるが、ファンタジー世界によくある風景の原型は、すでにこの辺りで完成していることがわかる。

inspirations-ancient-mesopotamian-city-and-broch-crannog-and-hillfort-may-2014-4.jpg

この城壁に囲まれた都市はメソポタミアのみならず、周辺地域、たとえばシリア(アッシリア)やイラン(ペルシア)、アナトリア(ヒッタイト)などにも広まっていて、今も遺構が見られるものがいくつかあるのだが、その中で、とくに城壁が美しいと思った町をメモしておきたい。
Darabgerd (Daráb-gerd)という町で、名前は「ダリウスの町」を意味する。ペルシア最後の王ダリウス3世が候補者に挙げられているようだが、実際にこの町を作ったのが誰かは確定してないらしい。

https://www.ancientpages.com/2021/01/28/darabgerd-one-of-the-oldest-cities-dated-to-achaemenid-era/

darabgard-town-1375705872(2).jpg

実に美しい円形の城壁。これが現在まで1500年残っているというのがすごい。町は跡形もなくなっていても壁だけ残っているのだから、相当ガッチリ作ってあったのだろう。円形の壁を持つ町はいくつもあるが、ここまで真円なのは珍しい。

しかも歪みのない円ということは、最初から都市計画のもとに町を作ったことになる。(あとから壁を作ろうとするといびつになる)
どうやって測量したんだろう、とかも不思議だ。いやーこれは実際に見てみたいなあ。かなりヘンピなところにあるみたいだけども…。


実在する「ファンタジーに出てきそうな町」は、何もヨーロッパにばかりあるわけじゃない。
むしろ中央アジアあたりのほうがファンタジー要素強めの町が多いと思ってるので、こういうの見つけるたびにメモっていきたい。