まず前段として、以下の5年前の話を思い出してもらいたい。
メイドゥムのガチョウ(雁)は贋作? 巻き起こった議論の行方は
https://55096962.at.webry.info/201508/article_19.html
古王国時代の墓の壁画に描かれた「メイドゥム・グース」として有名なカモの絵について、現在のエジプト…
言い換えればアステカ滅亡から500年。コルテスによるテノチティトラン陥落は1521年。というわけで、メキシコさんが色々記念イベントを開いていて、オンライン講演会もあったりでちょっと覗いてみた。
オンライン講演会「アステカ王国の終焉から500周年を迎えて: メキシコを征服したのはだれか?」(講師:井上幸孝 教授)
https://…
2010年にルーマニアの北東を流れるシレト川の浚渫中に見つかっていたにも関わらず、国に引き渡されずにそのまま行方不明となっていたヴァイキング・ヘルメットが回収された、というニュースが流れていた。ヴァイキングのヘルメットでこれだけ状態のいいものが見つかるのは珍しいし、場所がルーマニアなのでおそらく北海から黒海まで川づたいに通り抜けていた東…
ある業界(?)でわりとインパクトのあるニュースとして受け止められていたこれ。15世紀ごろに作られたヨーロッパ製ビーズが北東アラスカの島嶼から見つかった、というニュース。ビーズはもしかしたらヴェネツィア製かもしれないが、今のところ特定はされていない。ただヨーロッパ製というのはほぼ確実と思われ、15世紀~17世紀頃のいずれかの時代に現地住民…
こないだ流れていたこのニュースだけど、最古ではないんですよね。
少なくとも、日本の発掘隊が発見してるやつのほうが少し古いし、その発掘報告会に出てたはずの関係者が誰もそのことに言及すらしてあげないのは…何なんだ…。
と、いうツッコミは置いといて、ここはマニア育成ブログですので粛々とお仕事していきますよ。
一般向けの記事だけだと全…
ちょっとツッコむのも面倒なくらいの記事だが、相変わらず本職の人たちはロマン詐欺にだんまり決め込むので書いておこうと思う。
第二中間期末の王、セケエンラー・タア2世のミイラの改めての調査によって、過去に既に知られていたことの補足が出て来た、という話が流れていた。
3600年前のファラオの死因、先端技術でついに解明 エジプト
…
最近流れていたこの説、実は5年前にはもうあったんだぞ。という話をしたい。
そして一部の人に勘違いされてるっぽいのだか、別にストーンヘンジ自体が移動してきたわけではない。使われている石材の一部が、かつて別の場所で使われていた可能性が見えてきた。というものなのだ。
ストーンヘンジの起源に新説、石はリユース品だった
https://…
エルフの村はやたらと焼かれるイメージがある。
実際の数は統計をとっていないので判らないが、体感比でドワーフ村やホビット村の2.5倍は焼かれていると思う。しかもほとんどの場合で村まるごと全焼である。大抵のエルフは魔法使えるくせに対策が出来ていないのではないか。
火をかけられても初期消火さえできればあんなに燃えることはないはずである…
ひとつ前に「定説を覆す」みたいな報道が出て来てもその場で信用するものではない、という話を書いた。
その続きでもある。
7世紀の牛の骨にルーン文字、古代スラブ文字文化の定説覆す
https://www.afpbb.com/articles/-/3331418?pid=23067003
"これまでの学説では、ビザンツ…
中国で想定より古い人骨が見つかり、「アフリカを出た人類はヨーロッパより先にアジアに到達していたのでは」とか「定説を覆すのでは」とか言われていた件、やっぱり年代訂正入ったね。とにかく成果至上主義、手法さえ間違っていなければ妥当かどうか抜きにして人目につく論文が出せればOKな中国さんでは、こういうのよくあるので、いきなり定説のほうを書き換え…
世界最大の「国なき民族」と言われるクルド人についての、わりと分かりやすい本を見つけたので読んでみた。
この本は主に、イラク側に住むクルド人とクルド人自治区について取材している。ちなみにクルド人が暮らす領域はトルコやイラン、シリア、アルメニアなど近隣の国のあちこちに分散しており、さらにヨーロッパやアメリカなどに亡命・移住した人たちも…
ちょっと気になる記事を見つけたのでメモ代わりに。
イギリスとフランスの間の海峡にある島で、1900年代初頭に見つかっていた歯の骨を再分析してみたところ、ホモ・サピエンスとネアンデルタールの交雑から数世代しか経っていないと思われるものが見つかった、という研究成果についてのものだ。
これがなぜ気になるかというと、年代が「4万8千年前…
種の寿命が尽きなければ、人類はいつか宇宙へ出ていくだろう。
これは現時点で確信をもって言える未来である。世の中はその方向に向かって動いているし、実際、宇宙へ出て行かなければ、地球上の限りある面積や資源では種としての繁栄を続けていけそうにない。
そうなった未来、かつては最先端だった様々な「遺物」が博物館に並び、かつての宇宙への…
以前、古代エジプト人は近頃の若い者は、という話を書いていないよ。という記事を書いた。
https://55096962.at.webry.info/201410/article_17.html
古代エジプトで残っている古い文書は大半が宗教文書や行政文書なので、そもそもそんな個人的な内容を書いてあるものがほとんど無いのだ。紀元前1…
タイトルだけで情報量が多い…。
まず、このミイラは棺と中身のミイラの年代が一致していない。ミイラは新王国時代の末~第21王朝ごろ(年代で言うと紀元前1300~1000年ごろ)のもので、棺よりも200年ほど古い。古い棺を再利用して埋葬されることはあっても、その逆は不可能なので、このミイラと棺のセットはコレクター向けに適当に組み合わせ…
エジプトさんは最近、観光の目玉となる遺跡群の修復やクリーニングをうちこち行っている。コロナの影響で観光客が減っているので今のうちに…というのもあるんだろうが、何か…こう、修復というより 改造 じゃないかな、これ? というところが気になっている。
切っ掛けは、最近"修復"された、アスワンにあるイシス神殿を見ていた時だ。
去年修復が…
身体の一部を補ったミイラは珍しくないけれど、舌を作ってるのは珍しいな…。という感じ。
エジプト北部、アレキサンドリアからは西の方にあるタップ・オシリス・マグナから、舌を補ったミイラが見つかったという話。
古代エジプトのミイラ、とは言われているけれど、約2千年前でちょうどプトレマイオス朝からローマ支配時代に移行するあたりの時代なの…
1970年代に寄贈されたものの種が特定できず、謎のままだったカミキリムシの標本、まさかの4,000年前のものだったことが判明。
昆虫標本っていうか実は「昆虫ミイラ」でした! …いや、こんなこと…あるんだ…。
Perfectly preserved 4,000-year-old beetles uncovered
https:/…
本屋でパラッ…としたらそのまま時間が吸い取られていったので諦めて買って来た。
かつて地球上に生きていた生き物たちが、もしも絶滅せずに現代に生きていたら? というのを再現CGで現代の風景に取り込んでいる。それだけならありふれていそうだが、シチュエーションのチョイスがとてもいい。全般的にやさしいせかい。弱肉強食しない。ダイアーウルフは…
前知識として、古代エジプトのファラオ、ラメセス5世のミイラには、天然痘らしき疱瘡の跡が見つかっている。
そのため古代には既に天然痘が存在し、このファラオは天然痘で亡くなったのでないかとされることがある。死亡年齢が40歳未満とそれなりに若く、他に目立つ外傷などが無いことからそのように言われているのだが、実際に天然痘で亡くなったかどうかは…
ヴァイキングマニアなら皆知ってる、みんなだいすき「ウルフバート」の剣の番組だよ~!
https://natgeotv.jp/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/2833
これが何かというと、ヴァイキング時代全盛期の頃に登場する、ウルフバートと銘の入っている超高品質な剣のこと。当時のヨーロッパで…
アメリカはワシントンにある聖書博物館、何かとお騒がせなところである。
とりあえずは前回の記事を見てもらいたい。
聖書博物館の所蔵する死海文書は全て偽物。2年を経て全ての鑑定結果が公表される
https://55096962.at.webry.info/202003/article_14.html
「聖書」博物館なのに…
12月は自分史上最高額の残業代をゲットしました(白目)
というわけで12月にブクマだけして中身ちゃんと見てなかったやつ拾い直しということで。
クフ王の大ピラミッドの中の「女王の間」と呼ばれる部屋から19世紀末に見つかった3つの道具のうち、行方不明になっていた木製の物差しが、スコットランドのアバディーン大の保管庫から見つかったよ!…