エジプトさん、ドイツから高速鉄道を買うことに。紅海から地中海までぶち抜くぞーひゃっはー

えっドイツのシーメンス製なの? 中国製じゃなく?? というのが最初の感想だった。アフリカは結構、中国さんが手を出してるんだけど、そこは手堅くいくのね…。

Egypt signs MOU with Siemens for $23 billion high-speed train line -cabinet
https://www.reuters.com/article/egypt-railways-siemens/egypt-signs-mou-with-siemens-for-23-bln-high-speed-train-line-cabinet-idUSL8N2JP228

シーメンス社のほうにも記事は出ていて、こっちにはもう少し具体的な内容が書かれている。
紅海~現在建設中の新首都(カイロの東に出来る予定)~アレキサンドリア~アラメインが主要な駅となっている。当然、途中にあるカイロやニュー・アラメインも通ることになる。ていうかカイロと紅海の間に作っているニュータウンと、アラメインとアレキサンドリアの間に作られているニュータウンの全てを繋いでいく形になる。日本でいうと「うちの田舎街に新幹線が来るぞ!」のノリで、新しく開拓した沙漠に高速鉄道を通して新たな人とモノの流れを作り出そうとしているわけだ。

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ちなみにエジプトさんの人口は1億人をこえており、国土の大半が沙漠なので人口密度が高い。つまり日本と同様に鉄道利用者をうまく増やせれば収益が見込め、輸送効率も良い可能性はある。そして沙漠に太陽光パネル置いとけばとりあえず発電は出来るので、電気で駆動する電車のほうが、多くを輸入に頼るガソリンを使うよりは経済的にも良いはずだ。

ただ問題は、やはり「沙漠」という環境である。
そもそもシーメンスって沙漠を走る高速鉄道は作れるんだっけ…? とか。

沙漠に鉄の線路引いたら絶対歪むよね…メンテどうするの…? とか。

毎年砂嵐来るけど、埋もれるたびに線路掘り出すの? ていうか脱線事故絶対あるよね…? とか。

線路のほとんどが沙漠を走ってるけど、沙漠のど真ん中で停電して列車が立ち往生したら中で蒸し殺されてしまうのでは…? とか。

不安しかない

いやでも、いっぺん乗ってはみたいかな、と思う。いっぺんくらいは。なんか今までのエジプトの電車事情を知ってると命懸けな気がするけど。そしてそもそも、果たしてこのプロジェクト、完成はするのだろうか。気になるところが沢山あるニュースなのであった。



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※ちなみにシーメンスはツタンカーメン王のミイラのDNA分析の際にも機材を無償提供するなど、エジプト政府には定期的にアプローチをかけている印象。今回はそのへんのあれこれの人脈の絡みもあったのかもしれない。

※ただし鉄オタ・乗り物好きクラスタからの評判は最悪である。「どうせクーラーが弱い」「砂噛んで止まるだろドイツ製だし」と散々。果たしてドイツさんは沙漠仕様の高速鉄道を輸出できるのか。

※なおドイツが支援して建てている博物館は、いまだ開館しません。

建設再開してたのかよ! ドイツ支援の「アクエンアテン博物館」、開館に向けて動きだす
https://55096962.at.webry.info/201806/article_10.html


参考―北部海岸像にあるAlameinという都市の近くには、最近建造が始まった、商業都市になる予定のニュータウンがある。
なぜかラメセス2世のオベリスクも立っている
https://55096962.at.webry.info/201909/article_5.html

関連記事―沙漠に町を作りましょう。現代エジプトさんの街づくりが完全にシムシティな件
https://55096962.at.webry.info/202012/article_25.html