【悲報】巨大狼、逝く(※1万3前年前に絶滅はしている) ダイアーウルフ、実は狼では無かったらしい

北米大陸の覇者、氷河期のイラストによく出て来るあの巨大狼ダイアーウルフ、実は狼じゃなかったらしいことが部分的に採取されたDNAから判明した、という研究。そもそも狼ともコヨーテとも犬とも全然違っており、少なくとも「イヌ属」ではないことまでは確からしい。えっ…マジで。

The legendary dire wolf may not have been a wolf at all
https://www.sciencemag.org/news/2021/01/legendary-dire-wolf-may-not-have-been-wolf-all

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そもそも彼らをタイリクオオカミの近縁種としていたのは、骨格が似ているところからだった。実はそれ以上の証拠が無かったのだ。
しかし今回採集されたミトコンドリアDNAと核DNAの1/4ほどのデータからすると、オオカミと被るところが無いらしい。最低でも新しい属が出来る。ヘタすれば科から別ものになる。
そして今までは狼の仲間だろうということでオオカミっぽく復元されていたイメージ図も、実は正しくなかったことになってしまった。

この動物が生きていたのは、25万年前から1万3前年前ごろ。なにぶん古い時代のため、解読できたDNAは一部だけだという。
しかし約13,000年前から50,000年以上前までの5個体を調べてそういう結論になったのなら、おそらく、オオカミとは違いすぎる というところまでは正しいと思う。そして、今までオオカミとダイアーウルフの交配種が見つかっていないのも、おそらく種族として違いすぎて交配出来なかったからだろうという。


…いやー、、なんか、よく知ってた生き物がある日とつぜん知らないものに変わることって、あるんだね。
言われてみれは確かに、僕らが知っていたのは「骨だけ」なんだよ。その上に肉と毛皮を被せて色をつけていたのは、ぜんぶただのイメージだ。正しいかどうかの証明はされていなかったんだな…。

恐竜のイメージ画像が研究とともに年々変わっていくように、もしかしたら氷河期の古生物たちも、そのうち全く違う姿をして、名前さえも替えて、我々の目の前に再登場することになるのかもしれない。


なお、日本語に翻訳された他の記事では「オオカミの遠縁である」という表現を使っているものもあったが、これは正しくないと思う。原文では「一致するところが無い」と言われているくらいの差異があり、属からして違うので…。

そして全ゲノムを解読したと言っている記事もあったがたぶん「ミトコンドリアDNAの全ゲノム」の部分を核DNAと取り違えたのではないかと思う。ミトコンドリアはその生物の中に寄生している別の生物で、DNAが短く、数も多いので取得しやすい。生物本体の遺伝情報を含む核DNAは各細胞に核が一つしかなくて情報量も多いので、古生物だと全ゲノムの取得が非常に難しい。商業記事ならそのへんは専門のライターさんとかに補足してほしいところなんじゃが(´・ω・`)


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[>最近あったやつ

アヌビス神のモデルはキンイロジャッカルでは無かった…そもそもアフリカにいるのはキンイロジャッカルではなかった件
https://55096962.at.webry.info/202012/article_20.html

ジャッカルだと思われていたものが実はオオカミでした、というもの。今生きている動物でさえこういうことはある。