沙漠に町を作りましょう。現代エジプトさんの街づくりが完全にシムシティな件

グーグルマップとかグーグルアースとか便利なものがあるので、最近ははるか遠くの国でも上空から様子を見ることが出来るのです。
街がどんどん作られて風景が変わっていくことを認識できる面白い場所がエジプトにありましてですね…このへん。この黄色つけたあたりね! 近年になって開発されはじめたニュータウンが連なっている場所。

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ここを上空から見るとどうなるかというと…

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こんな感じで、なんかこれシムシティでめっちゃ見たやつではという感じの都市が出現するわけです。
あまりにもきっちり区画分けされ、整然と効率的に並ぶ民家、適宜配置された公園や学校、スーパーなど…さては相当やり込んで100万都市サクサク作れちゃう熟練プレイヤーだな?! これが出来るのは開発対象の土地が何もない沙漠であるエジプトならでは。日本だと山が多すぎて、そもそも平地マップがない。家建てるのに山削らないと無理ですし。

拡張している最中の場所は、こんな感じで、まず大きな道路でアタリをつけてから細かい道路を引いてブロックを作り、家を中に入れていくというスタイル。もう完全に街づくりシミュレーションゲームで散々やったやつです。上空から見た道路が何かの模様のようで美しい。

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ちなみにシムシティでは発電所として原発を作るのがセオリーですが、エジプトさんは太陽光発電です。
何しろ雨降らないんで。そして沙漠の土地が有り余っているので。ある意味、太陽光発電のコストが下がったお陰で沙漠に進出できているようなもの。ただし水資源が足りません。とにかく水が…足りません…

紅海に近い場所に都市が延びているのは、実は紅海沿岸に海水から真水を作る施設を作っているから。あとは地下水。土地はタダ同然、電力も足りてるけれど、生命維持に必要な水が高コストなんですよ。日本は逆に、山が一杯あって雨が降りまくるので水は毎日風呂に入れるくらい手に入りますよね。国ごとに仕える資源が違うので、街づくり計画もそれに従わざるを得ない。


エジプトは人口増加が著しく、都市部に人が集中しすぎなので近年ではニュータウン計画を推し進めてます。
それによって、ナイル渓谷を離れて沙漠のほうに移り住んでいく人も増えているようです、約五千年、ナイルの恵みに依存しつづけていたエジプト人が再び沙漠へ散っていくのか…みたいな感慨深いものもありますが、地下水汲み上げてる地域はいつ水が尽きるか判らないので、なんかまた川沿いにリターンしそうな気もします。そうすると沙漠の中の街は新たな遺跡と化してしまうのか。

歴史って面白いです。

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あとエジプトの沙漠開発の本
元々人の住んでいないところに「まず土地の名前をつけるところからスタート」「数十年前まで誰もいなかったので、街の過去の歴史が真っ白」とか、日本だと想像もつかない内容が出て来て面白いです。


現代エジプトの沙漠開発―土地の所有と利用をめぐる民族誌 - 竹村 和朗
現代エジプトの沙漠開発―土地の所有と利用をめぐる民族誌 - 竹村 和朗