北海の水没した古代の居住区から、人間の骨で作られた道具が見つかる。

約11,000年前、氷河期が終わる以前に陸だった場所から漂着したと思われる古い道具類の中から、人間の骨で出来た武器が見つかった、という話。人間の骨はあまり強度が高くないので実用的な武器としては使いづらいはずなのに、なぜ素材として採用したのかは謎。

ちなみに、なぜ発掘ではなく漂着かというと、ここは日本の近くで言うとベーリング海峡の陸橋みたいなもので、氷河期には陸地だったが現在は水没している場所だからだ。海底の泥をさらうなど何か工事をしたときに弾みで巻き上げられ、海辺に流れ着くのだという。

Weapons carved from human bone come from drowned land bridge between UK and Europe
https://www.livescience.com/stone-age-weapons-human-bone.html

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今回見つかったのは、北海に水没した古代の居住区から漂着した10個の人工物のうちの2つだという。残りは鹿の骨などで出来ていてありふれた素材。発見者は人間の骨が混じっていたことに驚いているようだ。頭蓋骨を器にしてました、などの儀式的なものであればよくあるので珍しく無いのだが、武器にするならそれなりの強度は必要なはずで、不向きな素材を使ったことになる。しかも、骨が乾いてしまうとこんな細かい形には形成できないので、死んですぐ、まだ骨が新鮮なうちに加工したとも考えられる。
骨の道具には実際に使われた形跡もあるということで、儀式用や飾る用のものではなさそうなのだ。狩りの武器を作る材料が不足していた厳しい環境だったのかもしれない。

もしくは、何か宗教的な意味合いや、ゲンかつぎのようなものを考えていた可能性もある。
記事の中には、ニューギニアの戦士たちが人の太ももの骨から作られた短剣を使用していたという例が出されており、その場合は高貴な人の骨を使っていたようなので、もしかしたら同じような思想はあったのかも。

これは「どうせいつもの鹿の骨でしょ」って感じで流してたら気が付かなかった発見だなと思う。見た目がいつものやつでも、ちゃんと一つずつ調べるのってやっぱり大事…。もしかしたら、今まで調べられていなかった他の漂着物の中にも人間の骨製の道具が混じってたかもしれないので、似たようなものを持ってる近隣のコレクターと博物館は総調べしたほうがいいような気がしている。