アフリカに大量発生するバッタは食べられないのか? →食べられる。ただし美味いマズいがあるらしい

前提として、大量発生して群生相と呼ばれるどぎつい黄色になったサバクトビバッタは、筋肉質で固くなり、あまり美味しくないといわれる。駆除前の飛来したものを捕らえて食べようという人があまりいないのはそのためだという。
そして殺す時に殺虫剤をぶっかけるので、駆除されたものを食べることは出来ない。
しかし、平常時であれば、アフリカでは食べる。というか、食べられなくもない。というお話。

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こないだ読んでた「アフリカ昆虫学への招待」で、アフリカの昆虫食についての章があった。
シロアリを食べる話が中心だったのだが、中にバッタや鳥についての記述もあり、サバクトビバッタも食べられなくはない。という話が乗っていたほほうと思った。

が、どうも、バッタにも「美味い」「マズい(あまりおいしくない)」は、あるようなのである…。

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ここに出てくるバッタは茹でて市場で売られているもの。四種類くらいのバッタが混じっているとかで、下の方に切れてしまっているが食べた著者によると一番おいしかったのはクサキリ(キリギリスの仲間)だったそうだ。また研究室で飼育しているサバクトビバッタも炒めて食べてみたら、そこそこ美味しかったとのこと。ただし研究室で飼っているものにはキャベツなどを与えているそうなので、餌がいいと食えるということかもしれない。

調査に入ったンジャメナはチャドの首都で地図でいうと↓このへん。

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一応サバクトビバッタの生息域には入っているあたりだが、市場で売られているバッタは特定の種類というよりその時いっぱいいたやつのようなので、大量発生していない年にはサバクトビバッタは食べていないのだろう。

また、同じページに乗っているコウヨウチョウは、こういう感じで大量に発生する鳥だ。日本でいうところの、害鳥扱いされていた時代のスズメと似たポジションと思えばだいたい正しいと思う。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/photo/14/1100/

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他にも畑を荒らすウズラを罠で大量にとって食べるという話が出てきたりして、アフリカの農民たちは、大量に沸く生き物は鳥だろうが虫だろうが何でも食べているようだ。ただ、多すぎると食べきれないし、そもそも三食バッタでいけるかっていうと、流石にキツい。あと種類によって味の好みもあるだろうし。

そもそも蜂の子だいすきな日本人だって、全部の蜂の子供を食うわけではないのである。
クロスズメバチの蜂の子が好きという人もいれば、ミツバチの蜂の子がいいという人もいるはずだ。
アフリカの人だって、自分の好きなおいしい種類のバッタを食べたい。当たり前だけど、当たり前だよなぁ…と思った次第だ。



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しつこいくらい言ってますが、サバクトビバッタは中国や日本に来ることが出来ません。
気候が違いすぎるからです…。で、大量発生中は寿命が3カ月くらいしかないので繁殖し続けないとすぐ全滅します。繁殖地の中では増殖しまくって厄介だけど、逆に繁殖地からは離れられない、けっこう儚い存在です。

知識を得ればメディアのデマに騙されることもないですよ…。

イナゴの群れが中国に到達! というクソみたいなデマが流れていたので、バッタの進行の見方を解説する
https://55096962.at.webry.info/202002/article_20.html

イナゴの群れは夏には中国に到達! というクソみたいなデマが流されるので、もう少しバッタについて説明する
https://55096962.at.webry.info/202003/article_7.html