古代エジプトのマイナーボドゲ・メヘンについて

古代エジプトのゲームといえば「セネト」が有名だが、実は「メヘン」というゲームもある。
あまり流行しないまま消えてしまったので出てくる資料も少ない…。

このゲームは、へびの形をした丸いゲーム盤で行うものだ。おそらく、すごろくのようなものだったと考えられている。セネトと同じく長い歴史を持ち、先王朝時代には既に原型があったと考えられている。セネトが「エジプト将棋」と呼ばれるのに対応させるなら、こちらは「エジプト双六」とでも名付けるべきか。

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メヘン、という名前は、太陽神の乗る船を守護する蛇の名前でもある。
おそらく蛇神の名前が先にあり、そこからボードゲームが生まれたのではないかと思われ、だとするとこのゲームもセネトと同じように魂の冥界行を写し取った、呪術的な遊びだったのかもしれない。太陽神ラーが最高神でなくなるのと同時期にゲームが廃れていったのも、そのせいかもしれない。

http://www.moonover.jp/bekkan/god/mehen.htm

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しかし、エジプトでは古王国時代以降は廃れてしまったこのゲームはエジプト外にも持ち出されており、レバノンやイラク北部、キプロス島など、エジプトと関係の深かった地域でゲーム盤の痕跡が見つかっている。ただしキプロスでは元々のメヘンの持っていたヘビのイメージは消えてしまっているようで、ルールがどこまで同じだったかは不明である。

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* Ancient Egyptians at Play: Board Games Across Borders

Wikipediaでの記事
https://en.wikipedia.org/wiki/Mehen_(game)


ちなみに昨年、こんなプロジェクトも見かけた…。

5000年前のエジプトで遊ばれたボードゲーム『メヘン』を現代に甦らせるKickstarterプロジェクトスタート
https://news.denfaminicogamer.jp/news/190724c


というわけで、エジプト人の遊んでいたボードゲームはセネトだけじゃないんだよ~という話。
あと、未解読文字と言われることもある「ファイストスの円盤」は、進化したメヘンのゲームボードなんじゃないかと、自分は密かにずっと思っている…。

未解読文字・ファイストスの円盤 そもそも文章が書いてあるように見えないんだが
https://55096962.at.webry.info/201111/article_3.html

キプロス島で出土しているメヘンのゲームボードと、ファイストスの円盤の形状が似てる(ぐるぐる巻いてる部分が蛇っぽい)んだよなあ。類似品が見つからないと根拠としては薄いけど…。