海外ゲーの日本語化Modに出てくる、あまり適切ではない翻訳あるある/フリントとは何か

先日プレイした、石器時代から文明を築くゲーム「Dawn of Man」。
https://55096962.at.webry.info/202002/article_1.html

中の人は英語力底辺だが、ゲーム用語くらいならなんとか分かるのでいつも原語のままプレイしている。
…ので、日本語化パッチを当ててプレイした人と話が食い違うことがたまにある。

今回出た食い違いはこんな感じ。

 友人「序盤は火打石が大事だよね」
 ワイ「??? 火打ち石なんて出てこなかったぞ」
 友人「一番最初の時代に最初から使える石器の材料」

…もしかして、Flintか…?

 フリントは日本の石材で言うと黒曜石です

どうも日本語化パッチでフリントに「火打石」って翻訳を当ててたみたいなのだが、いやいや火打石で槍とか鎌とか作ってちゃおかしいでしょ。。たぶんWikipediaあたりのこのへんの記述から来たんだと思うんだ。

fli.PNG

しかしこれはあまりよくない記述で…。
「フリント」というのは、定義として石の塊に強い力を加えると薄く剥がれる性質を持つ石全般を指す言葉。

そのため地域ごとに手に入れやすい「フリント」が異なる。
近東のあたりだとチャート、日本だと黒曜石や紅玉髄。
また、リビア砂漠で取れるリビアングラスも、宝石として使われる他には石器として使われていた。

リビアン・グラスの使い方/ツタンカーメンの胸飾りにあるあの黄色い石は…
https://55096962.at.webry.info/201909/article_24.html

玄武岩や石灰岩も「フリント」だし、現代では宝石のイメージの強い紅玉髄も「フリント」の一種で、実際に滋養紋時代の石器の材料として存在する。
石器として使われることがなくなってから火打石として使われるわうになったのは確かだけど、石器の材料として表現するなら本当は「フリント」のままにするか、ゲーム内の見た目からして黒曜石をイメージしてそうな感じなので「黒曜石」あたりに置き換えるのが良かったと思う。
歴史モノのゲームは出てくる単語も歴史用語として解釈しないといけないし、軍事モノなら軍事用語の知識が必要になる。翻訳は単に自動的に単語を置き換えるだけだと意味がうまく取れないという、あるあるな話であった。

とはいえ、有志の日本語化パッチは在るだけでもありがたいもののはずなので、特に文句言いたいわけではなく、日本語verとの間で認識違いが起きることもあるんですよーってだけの話である。ロシア語ゲーの翻訳とかは毎度とてもお世話になっている…。


逆に言えば、プロの翻訳家っていうのは、英語の基礎知識に加えて各ジャンルの知識も必要だから、本当はすごいと高度なことやってると思うんですよね。