2019年、考古学の10大発見(ARCHAEOLOGY magazine版)

考古学の10大発見が出ていたので、去年拾ってないやつもあるので、概要を纏めておくことにする。
それぞれの記事へはTopのリンクから飛ぶこと。

https://www.archaeology.org/issues/364-features/8233-top-10-discoveries-of-2019cap10.PNG



・エジプト/サッカラ 古王国時代の墓
色彩鮮やかな4,300年前の墓。エジプトさんは本当に物持ちがいい…。さんざん発掘されている地域でも、見た目も鮮やかなこんな墓がまだ埋まっている。

・チェチェン・イッツァ/メキシコ マヤの封印されし洞窟
50年前に発見されていたものの、その後、地元民によって封印されてしまっていた洞窟の再発見。

・ウィルトシャー/イングランド 新石器時代の巨大ヘンジの発見
新石器時代の巨大なヘンジ(輪っかのようになった遺跡)。
最近の西ヨーロッパでは、旱魃などで耕作地の下からヘンジが浮き上がって見つかることも多い。

・天山/カザフスタン リンゴの起源についての研究
植物考古学というジャンル。リンゴの花粉は人工的に受粉させないといけないが、人類は絶滅したメガファウナなどの動物からその役割を引き継いで、リンゴの生息域を広げることに関与したと考えられるという

・ダライム/ドイツ 青い染料と歯の秘密
11-12世紀ごろに亡くなった修道女の歯から、冬至は金と同じくらい高価だったウルトラマリンという青い染料が大量に見つかった。彼女は高価な染料を使用する写本の製作者だったのではないかと考えられている。

・ローマ/イタリア 黄金宮の新しい部屋
ネロ帝の作ったドムス・アウレアに、以前は知られていなかった、フレスコ画で覆われた新しい部屋が見つかったという。

・パンパ・ラ・クルス/ペルー
ペルーから1,250年頃の大量の生贄の子供たちが見つかった。チムーに属するこの時代、大規模なエルニーニョ現象が起きていた可能性があり、生贄は異常気象を解消することを願って捧げられたものではないかという説もあるが、チムーのランバイェケ制圧による結果で、制圧された都市の子供たちだったと解釈することも出来るという。

・夏河/チベット 洞窟のデニソワ人の下顎骨
チベット自治区の高地でのデニソワ人の骨のはじめての発見(かつて見つかっていたものがDNA調査で確定された)。デニソワ人の生息域がシベリアからチベットまで広く広がっていたことの証明と、デニソワ人の骨に見られる特徴が現代チベット人にも見られるという興味深い符号。

・アルハンガイ/モンゴル 副葬品の銀の竜
モンゴルの北部中央から見つかった匈奴(Xiōngnú)の貴族のための墓と。その豪華な副葬品。

・チューバレー/イングランド ノルマン・コンクェスト時代のコインの山
ノルマンディー王がイギリスに攻め込んだノルマン・コンクェスト時代の不安定な政治事情が、各年に鋳造されたコインに刻まれた王が二人の内どちらかなのかで読み取れる。なお、500頭の羊が買えるくらいの金額だそうだ。


*****

ここの考古学10大発見は、まんべんなく世界中のを拾ってくれてるので毎年そんなに違和感はないです。
「まぁ確かにこれ重要だよね」とか「これは次から学術書の記述が変わってるやつだよね…」とか。ただ結論の出ているものを拾っているので、「もしかしたらxxかもしれない」のような研究途中のは入ってきていない。今後に期待できる/何か出てきそう、という意味でのTop10研究を選ぶなら、全然別のになると思います。