高みより世界を睥睨する現代のファラオ… ESA、宇宙望遠鏡「ケオプス」を打ち上げる

彗星探査機「ロゼッタ」(ロゼッタ・ストーンから)、小惑星探査機「オシリス・レックス」(冥界の王オシリス)に続き、今度はクフ王が宇宙へ。

欧州宇宙機関、宇宙望遠鏡「ケオプス」打ち上げ 太陽系外惑星探査へ
https://www.afpbb.com/articles/-/3260203

公式のページ
https://cheops.unibe.ch/

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※「ケオプス」はクフ王のギリシャ語名。

宇宙望遠鏡とは、地球の衛星軌道上に打ち上げることで大気のゆらぎなどの影響を受けずに宇宙を観測するための望遠鏡だ。今回のケオプスの役割も、大気圏外でなければ観測出来ないような、太陽系外の惑星を探すことだという。とどのつまりは「移住可能な地球型の惑星候補を探そう」という話である。

宇宙関連の研究の多くは、行ってしまえば人類がいつか宇宙に出ていくための下地的な準備の研究でもある。地球環境を考えよう! と言っても、人間は地球資源を「消費」して生きている以上、いつかは資源を使いつくすことになる。また気候変動は太陽の活動、火山やマントルの活動など、人間起因以外で怒ることのほうが多いしより大規模になりうる。そして地球自体に寿命があり、小惑星の衝突などの外的要因は避けられない。

地球以外に生きる選択肢がなければ、人類は生き残れない。それは過去に地球上で繁栄を誇ったすべての種族が大量絶滅を繰り返し、今はもう存在しなくなっていることから十分すぎるほどわかっている。人類がこの先も生き残るためには、いつかは宇宙に出ていくことになる。ただ、それが100年後なのか、500年後なのか、そもそもそれまで人類が生き残っていられるのかが分からないだけで。


クフ王の名は、巨大なピラミッドを築き頂点へ登り詰めた古代の王として名づけられたのだという。王自身がピラミッドのてっぺんに立つことはなかっただろうが、王の命によれ作られた巨大な建造物を前にして、古代の民衆は、当時の人間では不可能とされた遥かな高みを見上げながら何を思っていただろうか。

宇宙望遠鏡は地球の衛星軌道を巡っている。いまだ地球の重力に囚われた我々は、はるかなケオプスを仰ぎ見るばかりだ。