地学×天文学×考古学。アッシリアの天文観察日誌、最古のオーロラ様現象の記録と判明する

アッシリアとは、現在のシリア付近に栄えた帝国の一つ。メソポタミア北部の地域自体をアッシリア地方と呼ぶこともある。
その中でも新アッシリアの時代に記録された天文観察の日誌に記録された現象がオーロラであったことが、科学的に証明されたという。

どうやったかというと、

1)楔形文字の粘土板を解読→「赤が空を覆う」という記載あり。同様の記載はオーロラと推定される
2)樹木の年輪や氷床コアから太陽から強力な電磁波が到達した時期を測定

1)の粘土板の時代と2)の年代をすり合わせて出た答えが紀元前660年前後。

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ソースはこちら

最古のオーロラ様現象記録 (紀元前660年前後) の発見 ~アッシリア占星術レポートの解析~
http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p201910101400b.html

http://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/191010mitsuma-1.pdf

オーロラと断定することは出来ないため「オーロラ様現象」とぼかして書かれているが、オーロラだとすればこれは「低緯度オーロラ」と呼ばれるものになる。日本でもごく稀に見ることの出来るもので、太陽フレアの影響で地球の電離層に磁気嵐が発生すると出現しやすい。
また、低緯度オーロラは日本の古い記録でも「赤気」と書かれており、アッシリアの記録も言葉はアッカド語だが近いニュアンスを伝えようとしていると分かる。

2,500年も前の天文観察の記録の正しさが科学的に証明され、時代がピンポイントに特定されるとは、すごいなぁと素直に思う。
なおエジプト(※)




※エジプトは異常な天文記録を残さないことで有名。空が乱れるのは凶兆なので、悪いことは書き残さない風習があったようだ。
探せばどこかにあるかもしれないが…公式な記録として遺さないポリシーだったとすると、これから見つかる可能性は低い。
そのためエジプトは天文イベントからの年代の特定が難しい。