200年後、いつか遺跡になるこの場所。エジプトの世界最大規模の太陽光発電施設

先日、エジプトで建設されていた世界最大規模の太陽光発電施設のニュースが流れていた。
建設場所はアスワンから40kmほどの場所。建設しているのはノルウェーの会社で、例によって他国に借金しての建設になる。「Benban Solar Park」でググると写真などは出てくると思う。

これがものすごく…その、遺跡っぽいんである。
砂漠に整然と並ぶソーラー。これ太陽光パネルをマスタバに置き換えたら見覚えあるぞ。

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https://electrek.co/2018/02/22/worlds-largest-solar-park-under-development-in-egypt/


こちらの記事で書かれているような「Benban complex」(complex=複合体)という言い方もちょいちょい見かけるので、「pyramid complex」と似ていてそれも遺跡風味を醸し出している。

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https://www.afrik21.africa/en/egypt-scatec-solar-connects-new-solar-park-in-benban-complex/

エジプトにはアスワン・ハイ・ダムがあり、水力発電に頼っていたのだが、近年は電力不足に悩まされ続けていた。ナイル川は国際河川である以上、より上流の国々が水をたくさん使うようになれば発電量は減っていく。さらに人口増大や工業誘致による消費電力の増大。電気が無ければ国の発展も見込めない。
しかし石油を輸入しての火力発電は、そもそも外貨が不足している状態なのでほとんど行うことが出来ない。水力発電の出来るナイルには既に大型ダムがあるし、風力には向いていない。
となれば、頼るところは、豊富にある「人の住めない土地」と「太陽の光」となるのは当然の流れだろう。

つまり現代おいても、エジプト人は太陽(ラー)に頼って生きているのだ。

そしてこの、砂漠の中の大量の太陽光発電パネル。
たとえ砂嵐やエジプトクオリティのメンテナンスを生き延びても数十年後には耐用期間が過ぎて使えなくなる予定だが、そのあと撤去されるのだろうか? 同じような開けた土地は、履いて捨てるほど余っている。わざわざ手間とコストをかけてまで撤去はしないのではないかと思う。もし撤去するにしても、整地まですることはまずなてだろう。となれば、この場所の痕跡は、砂に埋もれてそのまま埋もれることになる。そしていつか数百年後くらいに、発掘されて「これは何の"遺跡"だろう」などと語られるかもしれない。

砂漠の中の巨大発電施設を、いつか「エジプトの遺跡」の一部になるかもしれない場所だと思って見てみると、多少の風情を感じるから不思議なものだ。