チンパンジー「肉うめえ」 大型サルの行動から見るヒトなるもの



こないだ、こんなニュースが流れていた。

ヒョウから獲物横取り=チンパンジーで初観察-京大
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019041600401&g=soc

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動画
https://www.youtube.com/watch?v=h59nBudG2Jw

この時に思ったのが「あれ? チンパンジーって肉そんな食ってたっけ…?」ということ。
なんかナチュラルに生肉もっちゃもっちゃしてるけど…そういう動物だっけ…。木の実とか食ってるイメージだったわ…

というわけでちょっと調べてみたところ、衝撃的なことを知ってしまった。

 ・チンパンジー、ボノボ(大型類人猿の中でヒトに近い)は肉が好き
 ・好物はサル(!)
 ・同族の共食いも観察されている



ちなみにヒトとチンパンジーの差異はこんなかんじ。
http://mahale.main.jp/50th/panels/08.html

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調べてみると、チンパンジーの狩猟行動や食肉の具合が、人間の行動と重なるところがある。つまり、群れで狩りをすること、他の大型動物から肉を奪うこと、同種でさえ食うこと、などは、ヒトとチンパンジーが分岐する以前から持っていた特性だと言えそうなのだ。


チンパンジーの肉食に関するソースはこちら。
http://anthro.zool.kyoto-u.ac.jp/evo_anth/evo_anth/symp9911/hosaka/hosaka.html

" マハレのチンパンジーが観察期間中に捕食した獲物(n = 245)に占める割合がもっとも大きかったのはアカコロブス(83.3%)であった。二番目は森林性レイヨウのブルーダイカー(7.5%)であった。他の昼行性霊長類については、アカオザル(1.4%)、ベルベット(0.3%)、アオザル(0.3%)、キイロヒヒ(0%)が低頻度において捕食された。 "


" 狩猟率(アカコロブスに遭遇したとき少なくともチンパンジーが狩猟を始めた割合)を月平均で計算して、パーティサイズやパーティに含まれるオトナ雄、ワカモノ雄、オトナ雌、発情雌の数の月平均と相関するかどうかを調べた。その結果、オトナ雄の数だけが有意な相関を示した。散布図によると、オトナ雄が5頭前後のときは狩猟率が低く、9, 10頭のときはほぼ100%となっていた。 "



ボノボの肉食に関するソースはこちら。
https://www.pri.kyoto-u.ac.jp/pub/ronbun/1049/index-j.html

"私たちはこれまでに、イヨンジのボノボがダイカーの仲間の2種、ベイダイカー(Cephalophus dorsalis)とブルーダイカー(C. monticola)を、それから昼行性の霊長類、アカオザル(Cercopithecus ascanius)などを捕食した証拠を見つけている。"


というわけで、チンパンジーもボノボも肉を食う。そしてサルも食う。
また、チンパンジーの場合、同種食いの証拠もある。(※以下は微グロ映像あり)

【動画】衝撃、チンパンジーが元ボスを殺し共食い
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/020100036/?P=3


なので、ヒトが同種を殺すのも、時に食人を行ってきたのも、群れで狩りをするのも、チンパンジーやボノボの持っている特性と共通したものなのだ。そして、ヒトはチンパンジーらとの共通祖先からの分岐前から持っていた特性を、道具などを使って効率化してきた種族なのだと理解できる。


いやあ、何でヒトはヒトを食らうのか、とか、ヒトはなぜ殺し合うのか、とか、なぜ他の生き物を殺して食べたがるのか、とかそういうのぶっちゃけ「だって昔からそうなんだもん、大型類人猿ってそういう種族やぞ?」って言っちゃってもいいのかなコレ。そしたらだいぶ楽じゃない? 素手で撲殺しあってガチ狩りもしてた頃から進化して、あまりに効率的に殺傷できる能力を身に着けてしまったがために、それを理性しか社会のルールとかで縛ってるのが今の人間なのだと考えると、なんかしっくりくるな。



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なんていうか、やっぱ古典とされる本は、古いように見えて新しいというか。
今に通じるもんはあるんやなあ…。

裸のサル―動物学的人間像
河出書房新社
デズモンド・モリス

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