ツタンカーメン王墓の10年に及ぶ保存作業が終了

隠し部屋があるとかいう、最初からフカシじゃんこれみたいなネタで盛り上がってる場合じゃ無かったよね本当は…。
2009年に開始され、クーデターなどで延び延びになっていた、ツタンカーメン王墓の保存作業がようやく終了したとのこと。

修復終えたツタンカーメンの墓 見えた新課題
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/020100075/?P=1

※元の英語版はこれ
https://www.nationalgeographic.com/culture/2019/01/tut-tomb-discovery-solves-mystery-new-questions-curse/


※動画があって分かりやすいのはこの記事

Getty Conservation Institute completes work at the Tomb of Tutankhamen
https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2019/01/getty-conservation-institute-completes.html

画像


日本語のタイトルは「修復」になっているけど、内容的に修復ではなく保存だと思う。
リストアやリペアではなくコンサベーションだし、文中で「かつて微生物がいただろう壁の暗いスポットも墓の歴史なのでそのまま残した」と言ってるので。
ざっくり区別するなら、

保全・保存 (Conservation):
文化財を「保護」する作業。調査や記録もふくまれる。

修復 (Restoration):
文化財を作られた当時の状態(推定を含む)に近づける作業。

今回のは前者。


ツタンカーメン王墓はいま「毎日2000以上の人が見学に訪れる」という。
3つめのURL先の動画に実際の映像が入っていたが、大型バスで訪れた観光客がゾロゾロと列をなしてあの狭い墓にぎゅうぎゅう押し込まれているんである。

私も高いお金を払って中に入ったクチなので何も言えませんが。
http://www.moonover.jp/bekkan/egypt2008/15.htm

2008年当時はめっちゃすいてて貸し切り状態だったのに、今どうしてこうなった。
(ちなみに当時は80エジプトボンドで入れました)

人間が狭い空間に出入りすると、温度と湿度が上がる。そりゃ墓の壁画も傷むよなって話で、だから通気口をつけて空気の排出をしようという話が出てくるのだが、そもそも入場制限をするほうが先ではないかと思う。というか昔は人数制限してたはずなのにいつのまに撤廃されたんだろうか。

観光業で儲けるのと遺跡の保存とのバランスは確かに難しい。ことに、他に有力な外貨獲得の方法が少ない国では。
とはいえ、これは将来のためでもある。観光客が多すぎて遺跡が痛むという問題はギザのピラミッドでも起きているし、他の王墓も同じなので、エジプトさんはもう少し先のことも見据えて政策を決めたほうがいいような気がする…。